更年期の悩みが軽くなる「女性ホルモン一問一答」後編 更年期の症状と、それに伴う不安や悩みは人それぞれ。誰にも聞けずにモヤモヤしていることはありませんか? 産婦人科医・高尾美穂さんがわかりやすく解説する「女性ホルモン一問一答」を、発売中の『からだにいいこと』2022年4月号より一部抜粋・再編集してお届けします。
前回の記事はこちら>> 教えてくれたのは…
高尾美穂さん(たかお・みほ)産婦人科専門医。イーク表参道副院長。「すべての女性により良い未来を」をモットーに幅広く活動中。著書に『いちばん親切な更年期の教科書【閉経完全 マニュアル】』他。
Q
イライラが続くときに心を落ち着かせる方法は?A
イライラする理由から離れることがいちばんイライラしているとき、実は私たちは“イライラする自分”を選んでいます。だから、“落ち着く”という選択をしましょう。そのために、自分はどうすれば落ち着くのかということを探してみて。イライラの理由がわかれば、その理由から離れる、その場から立ち去るというのがいちばん。イライラの理由が睡眠不足ということも大いにありうるので、睡眠時間をしっかり確保することをおすすめしたいですね。
Q
更年期以降に気をつけることは?A
血中コレステロールの コントロールが大切エストロゲンの減少により(
前編の記事参照>>)、閉経前後から血中コレステロール値が高くなります。生活の改善を心がけて。増やしたいのは食物繊維と魚の油、減らしたいのは食事のカロリー ・動物性の油・アルコール。毎日30分以上のジョギングなどの有酸素運動も効果的です。
よく耳にするようになった「ホルモン補充療法」のことをもっと知りたい
Q
ホルモン補充療法を始める目安は?A
不調が起こりやすい閉経前後に始めるのがベストホルモン補充療法のべストタイミングは、閉経前か閉経直後です。エストロゲンの急激な減少をゆるやかにし、症状を和らげるものなので、不調が起こりやすい閉経前後に始めると、効果を得やすいでしょう。始める前には子宮や卵巣の内診、乳がん検診など、メディカルチェックが必須です。
Q
ホルモン補充療法を始めると、薄い茶色のおりものが出るのはなぜ?Aホルモン補充療法により、子宮内膜が生理があるときに近い状態に。そのために起こる変化の1つだと考えられます。ただし、閉経後にホルモン補充療法を始めたにもかかわらず出血があった場合は、必ず婦人科の受診を。
『からだにいいこと』2022年4月号
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https://www.karakoto.com/ 監修/高尾美穂 取材・文/馬渕綾子 イラスト/上路ナオ子
この記事は、『からだにいいこと』2022年4月号の内容を抜粋・再構成したものです。