【ストレス4】ヘアカラー
進化したカラー剤で、髪と頭皮に“我慢をさせない”白髪染めを
白髪は隠したいけれど、ヘアカラーのダメージも気になる。そんなジレンマを解消するには?成熟世代が知っておきたいカラーリング事情とダメージレスな染め方を倉田正樹さんに伺います。
【教えてくれたのはこの方】
アンフルラージュ 代表
倉田正樹さんヘア&メイク アーティストとして、雑誌、広告やテレビ等、幅広く活躍し、商品プロデュースも手がける。2015年にヘアサロン「アンフルラージュ 青山」を移転オープン。お洒落を楽しみながら白髪を目立たせないカラー術
「髪を染める際に感じる刺激やダメージの原因は、ジアミンという染料と、キューティクルを開くアルカリ剤。これらはアルカリ性の染毛剤(白髪染め、お洒落染め)に含まれています。
酸性のヘアマニキュアやカラートリートメントならその心配はありませんが、色持ちやカラーバリエーションの点では劣ります」と倉田さん。
近年はカラー剤が進化し、頭皮や髪を傷めないノンジアミン、ノンアルカリ、また極力ダメージを軽減したものも登場しています。負担が懸念されるのは白髪染めですが、
「今は白髪染めで全体を染める時代ではありません。新しく伸びた根もとだけ白髪染め、髪全体はお洒落染めをするというダブルカラーもよいでしょう。生え際と分け目だけ染める、まとめ髪なら顔まわりだけ、ボブヘアならこめかみから上だけ染める部分染めも有効です」。
倉田さんは、白髪を生かしハイライトを入れ、複数のカラー剤を駆使して仕上げるスタイルがおすすめだそう。
「さまざまな選択肢がありますから、お洒落を我慢する必要はありません。ぜひプロに相談してみてください」。
ストレスをプラスに変えるヘアカラー
【アンフルラージュ】
髪の立体感を生むダブルカラーでグレーカラーも積極的に楽しむ
成熟世代のゲストが多く訪れる倉田さんのサロンでは、ヘアカラーのストレスを軽減する多くの配慮がなされています。
ジアミン、アルカリフリーなどカラー剤の選択肢が多いのもその1つ。
「白髪が多い人でも負担なくできるスタイルが増えました。紹介するのは、根もとのリタッチ後、部分的にハイライトを入れ、仕上げのカラーをかけ立体的に見せる方法。重くなりがちな白髪染めが軽やかに仕上がります」。
すじ状にハイライトを入れるウィービングと呼ばれるプロセスを経て、髪全体にはピンク系の女性らしいカラーをプラス。
リタッチした部分の根もとから華やかなグラデーションに。
アンフルラージュ住所:東京都港区南青山4-5-18
TEL:03(6434)7622
営業時間:平日(11時~19時)、土曜・日曜・祝日(10時~18時)
定休日:火曜・第3月曜
料金:リタッチ+ダブルカラー(シャンプー・ブロー込み)2万円、リタッチのみ7000円
【エリルミー】
薬剤のダメージ成分を分解し傷みを極力抑えるトリートメント
白髪をカバーし若々しく見せてくれるヘアカラーですが、実はカラー剤自体に白髪を増やす原因が。
「エリルミー」のメニューには、薬剤に含まれ白髪3大因子の1つといわれる過酸化水素を分解し無害化するプロセスと、アルカリ性に傾いた髪を中和し弱酸性に戻すトリートメントが含まれています。
施術しながらダメージをリセットすることで、回数を重ねても傷みが少ないカラーを実現しました。
カラー剤の上から塗布するカタラーゼが、過酸化水素を水と酸素に分解し無害化。
洗い流した後のトリートメントは、施術でアルカリ性に傾いた髪をいちばん自然な状態のpHまで戻してくれます。
エリルミー住所:東京都新宿区新宿2-2-1 ビューシティー新宿御苑2階
TEL:03(5357)7897
営業時間:月曜・金曜(12時~21時)、水曜・木曜(10時~21時)、土曜・祝日(10時~19時)、日曜(10時~18時30分)
定休日:火曜、第2・第4月曜
料金:シャンプーブロー&リタッチオンカラー1万1500円
【リフト】
こだわりの最高品質ヘナで“染めながらケアする”という選択
「リフト」を主宰するBAMBI.さんがヘナに興味を持ったきっかけは、ヘナカラーをしたお客さまの髪質が驚くほど改善したこと。
「それ以来、ヘナメニューを取り入れました。当サロンで扱うのは、各国の有機認証を取得した“最高品質のヘナ”。キューティクルを引き締める、髪と頭皮を丈夫にするなどの効果が期待できます。ヘナを始めたら髪が生えてきたというかたもいらっしゃるんですよ」。
オレンジ色が敬遠されがちなヘナですが、インディゴを重ねれば自然な髪色に。
ヘナ1800円、インディゴ混合2400円とヘナ剤のみの購入も可。
リフト住所:東京都港区南青山6-2-2 2階
TEL:03(6452)6417
営業時間:10時~18時
定休日:月曜・隔週火曜
料金:ヘナカラー(シャンプー・ブロー込み)1万3000円
●ヘアケアの記事一覧はこちら>> 撮影/江原栄二〈Astro〉(人物)、唐澤光也〈レッド ポイント〉(静物)取材/升谷令子、大柳佳緒里 ヘア&メイク/高松由香 スタイリング/松田綾子〈オフィス・ドゥーエ〉 イラスト/chieko モデル/松田珠希 取材・文/佐藤由喜美
『家庭画報』2020年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。