7月の季語「サンドレス」
夏は衣類の季語が多い。暑すぎる日本の夏をいかに過ごすか、先人たちが苦心したことを尊重しているからなのだろうか。
和服の季語なら「袷(あわせ)」「単衣(ひとえ)」「羅(うすもの)」「芭蕉布」などがある。それぞれ使い分けするというか、どの季語を使うかによって句の印象ががらりと異なってくるのは面白い。
それに対し、洋服系の夏の季語は、みな開放的なイメージがある。色が明るかったり、生地が軽やかだったり、「ああ、本当に夏」と思わせてくれる。
突然の雨に遭ひたしサンドレス
──田中冬生この句に出合った時、かなり心を動かされた。「サンドレス」は開口部が大きく、のびやかな衣装である。
たとえば海岸を歩く、サンダルを脱いで。「ああ、夏休みだ」と実感しながら。もしくは、高原や避暑地の森を歩む。同じく、「夏はいい」と思いつつ。その時、いきなり雨が降り注いだならば、作者のいる状況は完璧なものとなるだろう。
マイナスに見える場面だから、句が駄目になるわけではない。むしろ、ネガティブな面を持ったからこそ輝く季語がある。雨、そしてサンドレス。なんて素敵なのだろう。
かい みちこ◎「群青」共同代表。俳人協会理事。最新句集『カムイ』(ふらんす堂)が俳人協会賞、小野市詩歌文学賞を受賞。著書多数。〔今月の逸品〕
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撮影/唐澤光也〈レッド ポイント〉 スタイリング/細田宏美
『家庭画報』2020年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。