「足寿命」を延ばして100歳まで歩く 第5回(全8回) よく歩く人は、いつまでも健康で長生きする──。さまざまな研究により歩行と健康寿命の関係が明らかになってきました。一方で、50代から足のトラブルに悩まされる人も増えてきます。実は足の寿命は50〜60年で尽きるといわれており、今まさに足の健康はターニングポイントを迎えているのです。足寿命を延ばすケアで“100歳まで歩ける足”になりましょう。
前回の記事はこちら>> 放置してはいけない「足の病気」
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(2)関節の変形・痛み>>(3)腱のトラブル
足の骨を支え、歩行やランニングの衝撃を吸収する役割を果たしてくれる腱が障害されることによっても足のトラブルは起こります。代表的な腱の病気を押さえておきましょう。
【足底腱膜炎(そくていけんまくえん)】
起床時の歩き出しのときにかかとの裏がひどく痛む●足底腱膜足底腱膜は足の指のつけ根からかかとの骨まで足裏に張られている強靭な腱の膜。足の甲の骨を支え、歩行やランニングにおいて地面と足部の衝撃を和らげるクッションの役割を果たす。
●原因と症状足裏の厚い組織(足底腱膜)が炎症を起こす。かかとの裏が痛むことが多く、起床時の歩き出しのときの痛みがひどく、歩いているうちに和らいでくる。
土踏まずのサポートの悪い靴、足に負担をかける動作、繰り返される足への衝撃、ふくらはぎの筋肉の低下、かかとの骨が内側に倒れた状態など、さまざまな要因により足底腱膜がダメージを受けることが原因。
●対処法足に正しくフィットする靴に替え、かかと部分にヒールカップやフェルトパッドなどを入れる。またはオーダーメイドのインソールを使用する。
最低1週間、炎症を抑えるために極力歩行を減らし、痛みが強い部分は10~15分アイシングをして冷やす(1日2回)ほか、消炎鎮痛薬で緩和する。
ふくらはぎ、足首、足の筋肉を強化し柔軟性を保つために日常的にストレッチに取り組む。(エクササイズとアイシングについては1月29日、靴とインソールについては2月2日公開予定の記事にてご紹介)
●受診の目安かかとの裏の痛みが続くときは足の専門医へ。