北海道に新緑の季節を告げるアスパラガス。露地栽培のホワイトアスパラガスは5月中旬から、グリーンアスパラガスは5月下旬から収穫が始まります。白と緑、色の違いはありますが、私たちが食べているのは、アスパラガスの株から次々と伸びる若芽。太陽の光をたっぷり浴びたものがグリーンアスパラガス、太陽の光を当てずに育てたものがホワイトアスパラガスです。毎年種をまくのではなく、定植した株から10年以上にわたって収穫する多年草のアスパラガスは、一方で管理が難しく、生産者の技術や考え方が味わいを大きく左右します。 [caption id="attachment_1104" align="alignnone" width="368"]
ル・クルーゼのテーブルウェアで食事を楽しめるブラッスリー コロン。「押谷農園のゆでたてアスパラガス 卵とウニを添えて」(1500円、税込み)。[/caption]
北海道各地の生産者に詳しい「ブラッスリー コロン」の塚田宏幸シェフは、「押谷農園」のグリーンアスパラガスに信頼を寄せています。「押谷行彦さんのアスパラガスは、甘みだけではなく、うまみもしっかりある。香りや味の余韻の深さを追求している生産者です。天候の影響を受けやすい作物ですが、安定した質を維持できる技術もすばらしい」と塚田シェフ。 [caption id="attachment_1106" align="alignnone" width="401"]
押谷農園の押谷行彦さん、志都香 さん夫妻。(撮影/亀谷 光)[/caption]
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ラ・サンテの「ホワイトアスパラガスと軽くスモークしたサクラマスのサラダ」(2200円)は、柑橘の香りと山わさびのソースがアクセントに。[/caption]
フランス料理店「ラ・サンテ」の高橋 毅シェフは、16年間「アスケン」の八木さんのホワイトアスパラガスを愛用。「八木響子さんのホワイトアスパラガスは、みずみずしい豊潤な甘さと食感のよさが魅力。畑に土を高く盛って光を遮る、昔ながらの露地栽培は年々生産者が減っているので、希少です」と高橋シェフ。また、両店では北海道のワインとのマリアージュを提案しています。「山崎ワイナリー」のシャルドネは、「レモンのようなニュアンスが味を引き締めてくれます」(塚田シェフ)。「ナカザワヴィンヤード」の「クリサワブラン」は、「複雑味のあるふくよかな味わいと相性が抜群です」(高橋シェフ)。北海道のアスパラガスは取り寄せも可能。家でもワインとのマリアージュを楽しんでみませんか。[caption id="attachment_1109" align="alignnone" width="366"]
アスケンの八木響子さん[/caption]
●『家庭画報』2016年6月号掲載 この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。