一流ホテルで味わう冬の楽しみ 第5回(全7回) 1年の締めくくりに、新たな年の始まりに、各地の一流ホテルからこの冬注目の過ごし方をご紹介。ページの最後には読者の皆様へプレゼントをご用意しておりますので、ぜひお見逃しなく。
記事一覧はこちら>> 1.MUNI KYOTO(ムニ キョウト)
風光明媚な嵐山で文化と美術に触れる、唯一無二のステイ京都・嵐山の特等席ともいえる場所に2020年に誕生した「MUNI KYOTO」。名所・渡月橋のすぐそばに佇む、21室の隠れ家のようなホテルでは、四季折々さまざまな表情を見せる自然の風景を独り占めすることができます。
平安時代から貴族の別荘地として栄えた歴史を持つ嵐山。受け継がれる京都の文化や美術を堪能できる、宿泊者限定の体験もここでの滞在を彩ります。
客室でゆっくりと過ごすなら、おすすめは嵯峨嵐山にある京菓子の老舗「老松」から職人さんをお呼びし、目の前で和菓子を作っていただくプラン。季節ごとに変わる作りたての和菓子を、窓の外に広がる景色とともに味わうことができます。
時季によって内容が変わる和菓子2品をお好みで選べる。抹茶の呈茶サービスも。またこの冬から始まり注目を集めるのは、閉館後の福田美術館を借り切り、パーソナルガイド付きで鑑賞ができる1日1組限定の贅沢なツアーです。
ホテルに隣接する福田美術館は、江戸時代から近代にかけての日本画を中心としたコレクション約1500点を有し、特に伊藤若冲や上村松園ら京都画壇の作品に定評がある美術館です。
「たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を覚えるような作品」をコンセプトにし、初公開作品や、幻の作品を多数所蔵。この冬の展示は『木島櫻谷(このしまおうこく)展』。木島櫻谷は近代の京都画壇を代表する日本画家で、近年動物画を中心に人気が高まっています。2022年1月末から春にかけて企画されている展示『トラ時々ネコ 干支セトラ』では、干支である寅にちなみ、与謝蕪村や円山応挙ほか、有名画家が描く個性豊かな虎の絵を楽しめます。
美術が好きな人はもちろん、詳しくないという人にも有意義な体験です。夕食前のひとときに、京都の美をプライベートに楽しみましょう。
ある日のディナーより、「京都産トピナンブールと黒トリュフ」。ディナーはフランス料理界の巨匠、アラン・デュカスの名を冠するレストラン「MUNI ALAIN DUCASSE(ムニ アラン デュカス)」で。世界各国の3つ星レストランで経験を積んだシェフが厨房に立ち、京都の食材で仕立てるフランス料理は、ここを訪れた人だけが体験できる至福の味わいです。
※詳細は記事末のフォトギャラリーからご覧ください。 2.ホテル雅叙園東京
都心で和の寛ぎを。華やかな日本美に触れるステイ目黒駅から徒歩約3分の立地に広大な敷地を有する「ホテル雅叙園東京」。都心にありながら、ゆったりとした時間が流れています。
1935年築の木造建築「百段階段」。東京都指定有形文化財。実業家の細川力蔵が1928年、東京・芝浦の自宅を改築して料亭「芝浦雅叙園」を開き、1931年には現在の目黒に移転。「目黒雅叙園」を創業し、多くの芸術家を呼び寄せて壁画や天井画、彫刻などで絢爛たる装飾を施しました。
「百段階段」に面した7室の一つ、純金箔、純金泥、純金砂子が使われた彩色彫刻と日本画で埋め尽くされたきらびやかな「漁樵(ぎょしょう)の間」。床柱に中国の「漁樵問答」の一部が彫られている。この貴重な装飾品は今なお大切に守られ、館内を色鮮やかな日本美で彩っています。
畳が足裏に心地よい客室「ジャパニーズ」。全60室の客室はすべて80平方メートルを超えるスイートルーム。客室では一転、静寂の日本美に包まれます。ことに「ジャパニーズ」は靴を脱ぐスタイルで旅館のよう。
日本料理「渡風亭」会席コースより。手前から八寸、椀盛、氷の瓢簞をのせたお造り、炊き合わせ。宿泊者限定のエグゼクティブラウンジやライブラリーラウンジでくつろぎ、レストランで舌鼓を打ち、翌朝は「雅叙園アートツアー」に参加して館内の美術工芸品をガイド付きで鑑賞。ホテルを楽しみ尽くすステイが堪能できます。
壁や床柱、長押などすべてに螺鈿が施された個室「竹坡(ちくは)」。※詳細は記事末のフォトギャラリーからご覧ください。