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円錐形の花穂が風に揺れる、チョウやミツバチにも大人気の花木「ブッドレア」

2022.08.19

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ブッドレア


ブッドレア

夏〜秋にかけて、鮮やかな赤紫の花穂をたくさんつけるブッドレア。スマートな葉が涼しげな印象です。

■属科・タイプ:ゴマノハグサ科の落葉低木

■花期:7月〜10月

夏〜秋に咲く円錐形の花穂にはチョウが集まります


ブッドレアは成長しても樹高が2〜3mくらいで収まる低木なので、小さめのシンボルツリーとしてよく個人邸でも利用されています。この花木、英名をバタフライブッシュといいます。訳すと「チョウが集まる低木」。そういえば花の時期にブッドレアを見つけると、ひらひらと舞っているアゲハチョウを見かけたことが何度もあります。

チョウやミツバチなどが好む植物を蜜源植物といいますが、ブッドレアは日本でも海外でも蜜源植物として知られていて、チョウやミツバチを呼ぶバタフライガーデンには欠かせない花木とされています。鮮やかな赤紫のほか白や淡いピンクの花色もありますが、チョウの種類によって好む花色が異なるという説もあります。ちなみに近所のお宅の門脇に咲いているのは赤紫のブッドレアで、私はそこでよくクロアゲハを見かけます。どんな花色にどんなチョウ、またはミツバチが寄ってくるのか、それを観察するのもブッドレアを見つける楽しみの一つです。

ブッドレアは長い円錐形の花穂をたくさんつけますが、いつも写真を撮るのに困ることがあります。先端まできれいに咲いた状態で撮りたいのですが、先端まで咲くとすでに根元のほうが終わってしまっているのです。大きな花穂だからしかたないのですが、撮影のタイミングがなかなか合わず、そのためこの花木と出会うたびに写真を撮ってしまいます。秋まで花は続くので、同じブッドレアを何回も見て、きれいな花穂をパチリとしてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

花をよく咲かせるためには日当たりのいい場所に植えることがポイント。夏に雨が降らない日が続いて、極端に土壌が乾いたとき以外は水やりの必要はなく、肥料もほとんど必要ありません。成長が早いので、樹形が乱れないように毎年3月に昨年伸びた枝を切り戻します。同時に込みすぎた枝や枯れた枝も切り落とし、株の中を風通しのよい状態にしておきます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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