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「ケイトウ」を漢字で書くと? 花の形や質感に注目してタイプを見分けてみましょう

2022.09.16

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ケイトウ


ケイトウ花冠がボール状になるクルメゲイトウ。これは発色のよさが特徴の‘オレンジクイーンインプ’という品種。花壇の中でも存在感を示していました。

■属科・タイプ:ヒユ科の一年草
■花期:7月〜10月
■草丈:20〜200cm

秋になると花冠の質感が魅力的に感じられます


ケイトウは7月頃に咲き始めるので、とっくにガーデンや散歩道で見かけている方も多いと思います。耐暑性が強く、真夏の暑さの中でも元気に咲き続けていますが、ケイトウの魅力を実感するのは、涼しい風が吹き始める今頃からではないかと思います。

ケイトウは花弁の集合である花冠の形状から、いくつかのタイプに分けられます。花冠がボール状になるクルメゲイトウ、鶏などのトサカのような形状になるトサカゲイトウ、ふさふさした円錐形の花穂のウモウゲイトウ、羽毛が小さな球状に固まるヤリゲイトウ、そしてスマートな穂状になるノゲイトウ。

ケイトウは漢字で書くと「鶏頭」。いろいろなタイプがある中で、この名前にいちばん近い形状なのはトサカゲイトウです。

クルメゲイトウとトサカゲイトウは、花冠が厚手のフェルトのような質感。羽毛ゲイトウは細い毛糸を束ねたような質感。この質感から夏には少し暑苦しく感じるのは私だけでしょうか。ところが私の場合、9月中旬になり、秋のファッションが気になり始めると、俄然ケイトウが魅力的な花に感じられてきます。鮮やかで光沢のある花色、触りたくなるような滑らかな質感。今年の秋冬はこんな美しい色のコートを羽織ってみたい、と想像をかき立てられます。

街中の公園や公共花壇でも、初秋の花としてよく利用されているので、ぜひ、花冠の質感に注目してご覧になってみてください。ちなみにノゲイトウについては明日詳しく紹介します。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

日当たりがよく、水はけのよい土壌に植えつけます。痩せ地でも元気に育つので、植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。クルメゲイトウやトサカゲイトウは草丈が高くなるので、台風や強い雨による倒伏防止として、支柱を立てておくとよいでしょう。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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