石川・富山・ 福井「北陸」三都物語 第12回(全23回) 2024年に新幹線でつながる北陸3県は、その地の文化を発信する新たなスポットが次々と誕生し、今、最も注目を集めるエリアです。アート、伝統工芸、日本酒や美食処など、魅力溢れる夏の北陸をご案内します。
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アトリエの部屋の板戸には、滝をのぼる鯉、なまずや亀が描かれている。旧居に色濃く残る制作への情熱。棟方志功記念館「愛染苑」
疎開中の棟方一家を公私ともに支援した福光図書館司書の石崎俊彦より寄贈を受けて建てられた記念館。福光時代の作品を展示公開しています。
敷地内に4つの施設があり、旧居「鯉雨画斎(りうがさい)」は、棟方が戦後の物資の少ない中で初めて持った自宅。建築途中から、扉や柱、厠(かわや)に至るまでスペースがあれば喜び勇んで描きました。当時のほとばしる情熱や家族との暮らしぶりを肌で感じることができます。
移築や移動を経て大事に保存されてきた「鯉雨画斎」。室内には、町の支援者と交流した様子も垣間見える。「日本芸業院 日本板画院」と書いて自宅前に掲げていた看板。富山県南砺市福光1026-4
TEL:0763(52)5815
(開)9時~17時 火曜(祝日は開館、翌日休)、年末年始休館
入館料/一般310円 敷地内の旧居「鯉雨画斎」、民藝館「青花堂」、「棟方志功資料館」も同じ入場券で見学可。