「新潟淡麗」とは新潟県の銘酒を表す言葉で、雪解け水で造るキリッとした飲み口の酒を指します。特に南魚沼市は、1年の3分の1が雪に覆われる豪雪地。山からしみ出す超軟水で数々の銘酒が生み出されてきました。
大正11年から続く「八海山」も、この恩恵を受ける酒蔵メーカーの一つ。同社は「雪国の自然と寄り添う文化」を伝えたいと、酒蔵の周囲でカフェや食事処などが集まる「魚沼の里」を運営しています。
「魚沼は気候にメリハリがあるので、桜、青葉、紅葉、雪……。巡る季節一つ一つの景色が見事です。四季の草花を植えた散策路もあるので、ぜひこの自然を堪能していただきたいですね」と話すのは、責任者を務める矢野容子さん。おすすめのコースを案内していただきました。
猿倉山ビール醸造所の外観。まずは、この夏オープンの小高い「猿倉山ビール醸造所」へ(写真上)。ガラス越しに見える醸造タンクから、できたてのオリジナルクラフトビール「ライディーンビール」がいただけます。
肴には近郊の八色(やいろ)で採れる「八色しいたけ」や、地野菜「神楽南蛮」が入った特製シャルキュトリーを。併設する「さとやベーカリー」には清酒「八海山」の仕込み水を使った甘みあるパンが並びます。
猿倉山ビール醸造所のテラスにて。シャルキュトリーは手前右「パテドカンパーニュ 八色しいたけ入り」(180グラム 960円)など。パンは手前が「酒種あんぱん」(158円)、奥が「塩麹バター」(130円)。「ライディーンビール」(各556円)の中央は新作の「インディア・ペールエール」。