これから見頃を迎えるフヨウを愛でに出かけませんか?
ガーデニングエディターの高梨さゆみです。毎週更新の花、庭を愛でる旅情報、第2回目は、これから旬を迎えるフヨウをご紹介いたします。
フヨウはアオイ科フヨウ属(ハイビスカス属)の落葉低木で、同じ仲間にはムクゲやハイビスカスなどがあります。フヨウ属の花は暑さに強く、猛暑の中でもふんわりした大きな花を咲かせてくれるので、夏の庭づくりに大いに利用したい花木です。なかでもフヨウの花はエレガントで、また、葉が大きくソフトな緑色のため、清楚な白花はもちろんピンクや赤の花色でも涼しげに感じられるのが魅力です。
フヨウは中国原産と推測されていて、日本では室町時代にはすでに観賞されていた記録が残されているそうです。フヨウの名所を探ると京都や鎌倉の社寺が多く見つかりますが、それも古くから栽培され、親しまれていた名残りではないかと思います。
今回はそんなフヨウの名所の中から、「芙蓉(ふよう)のお寺」とも呼ばれる京都の妙蓮寺をピックアップしてみました。フヨウは花の時期が長いのが特徴で、8月に咲き始め、10月まで次々と咲き続けます。ちょうどこれから見頃を迎えるので、歴史ある妙蓮寺の本堂や鐘楼を背景に優雅に咲く花景色をぜひご堪能ください。
妙蓮寺の本堂前に咲くピンクのフヨウ。
【連載】旬を愛でる花旅 ・庭めぐり 9月~10月の名所[第1回]儚いからこそ美しい、リコリスの魅力を堪能[第3回]夏の花の最後の美しさを愛でる[第4回]花色冴えるダリアは秋の庭の主役→花の名所をもっと見る