花色冴えるダリアは秋の庭の主役
ガーデニングエディターの高梨さゆみです。少しずつ気温が下がり、庭にも秋の気配が確実に感じられるようになりました。毎週更新の花と庭を愛でる旅情報、今回は秋の庭を華やかに彩るダリアをご紹介します。
ダリアはキク科の球根植物で、初夏から花が咲き始めます。真夏は一時開花を休みますが、この時期に切り戻すと、初秋にぐっと茎が伸びて再び花を咲かせ、晩秋まで開花が続きます。また、秋のダリアは本当にすばらしい!ひんやりとした空気の中で花色がより鮮やかに冴え、夏に比べ柔らかくなった陽光に染まって赤みを帯び、ドラマチックで妖艶な雰囲気を漂わせます。
赤、オレンジ色、ピンク、サーモンピンク、とダリアは暖色系の花色が豊富。それをバランスよくミックスしたバラクライングリッシュガーデンのダリアボーダーはちょうどこれから見頃を迎える。
【連載】旬を愛でる花旅 ・庭めぐり 9月~10月の名所[第1回]儚いからこそ美しい、リコリスの魅力を堪能[第2回]これから見頃を迎えるフヨウを愛でに出かけませんか?[第3回]夏の花の最後の美しさを愛でる
→花の名所をもっと見る日本はダリアの育種がとても盛んで、非常に多くの品種が生み出されています。ただし、そのほとんどが切り花向けで、さまざまな品種が自然に咲いているのが見られるのは、ダリア園に限られていました。最近ではナチュラルガーデンでも上手にダリアを取り入れているところが増えてきましたが、その先駆者となったのが長野県の蓼科高原にあるバラクライングリッシュガーデンです。