北欧の美しき暮らしを訪ねて 第4回(全10回)私たち日本人のライフスタイルがドラスティックに変わろうとしている今、改めて北欧のスタイルに注目し、学ぶべきことがたくさんあるようです。第1部では小林聡美さんがフィンランドを訪問し、現地で出会った魅力的な人々を通じた素敵な暮らしや住まい、カルチャーをご紹介。第2部では、北欧の名品を日本の暮らしの中でセンスよく楽しむ術をユキ・パリスさんに教えていただきます。
前回の記事はこちら>> 円熟期の大作が市民憩いの場に
【ヘルシンキ市庁舎】
白い背景と鮮烈な色彩の組み合わせや、タイルの凹凸による立体感で光と影を表現する。ヘルシンキ大聖堂やエテラ港を間近にするヘルシンキ市庁舎のロビーホールでは、ブリュックが1975〜76年に制作した《陽のあたる街》が壁一面を彩っています。
小さなタイルを何千、何万と組み合わせた高さ2メートル96センチ、幅4メートル79センチのレリーフは、小さな島が点在するヘルシンキの街を彷彿させる圧巻の大作。
市庁舎のほかフィンランド銀行の玄関ホールやフィンランド大統領私邸など、国を代表する場所に多数のモニュメントを制作したブリュック。
この国の芸術を象徴する一人であることがここからも窺い知ることができます。
風船で彩られたロビーホールへの入り口。市庁舎の建物は19世紀のフィンランドにおいて最も著名なドイツ人建築家カール・ルードヴィッヒ・エンゲルが1833年に設計。ヘルシンキ市庁舎
住所:Pohjoisesplanadi11-13,00170Helsinki
開館時間:8時~18時
休館日:土曜・日曜・祝日