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記事一覧はこちら>> 谷口吉郎・吉生記念金沢建築館外観 鉄筋コンクリート構造を暖色系の花崗岩で覆った壁面。脇の階段を下りれば犀川べりに出ることもできる。非戦災都市である石川県金沢市は、前田家ゆかりの江戸期の建築をはじめ、木造町家やモダン建築など、重層的にさまざまな建築が見られる街です。
2019年7月に、金沢市の名誉市民第1号である建築家の谷口吉郎の生家跡地に、建築文化の拠点施設となる「谷口吉郎・吉生記念金沢建築館」が開業しました。
寺町通りに面したエントランスラウンジには、ミュージアムショップと5席のカフェスペースが配され、ドリンクが楽しめる。当エリアは無料にて入館可。建物の設計を担当したのは、吉郎長男の吉生氏。ニューヨーク近代美術館、東京や京都の国立博物館など世界に誇る建築を手がけ、金沢では鈴木大拙館を設計しています。
立地は、寺院が集まる寺町通りの高台にあり、近代的な鉄骨構造と石壁、ガラス張りという外観ですが、条例で定められた周囲と同じ軒の高さ、すだれや庇などの日本的な建築要素を用い、古い街並みにも自然と溶け込んでいます。