春夏秋冬雄大な景色を旅する 日本の絶景遺産 第7回(全13回) 豊かな自然に恵まれた日本には、絶景の名にふさわしい、感動を呼ぶ風景が数多くあります。未来に伝えたい“絶景遺産”を美しい写真でご紹介、今改めて“美しい国、日本”をお届けします。
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プロ写真家渾身の“絶景写真”
日ごろ家庭画報本誌でクオリティの高い写真を撮ってくださっているプロフェッショナルのかたがた。さまざまな風景を目にしてきた彼らのとっておきの絶景写真は、まさに“感動もの”です。私たちが撮影する際のアドバイスもいただきました。
乙ヶ妻(おっかづま)の一本桜【山梨県】
──工藤憲二さん
「乾徳山恵林寺(けんとくさんえりんじ)の広報写真を撮影しているご縁から、桜の満開の或る日、老大師様に誘われ、近隣にある“孤高の一本桜”を撮りに行きました。
小雨の降りしきる中、道なき山中を三脚を担ぎながら歩いて行くと、突然妖艶な巨木の一本桜が現れ、その迫力に圧倒されました。ずぶ濡れになってシャッターを切った忘れられない思い出です」
工藤憲二さんの撮影アドバイスライトアップは大抵明るすぎるので、光のバランスに注意しています。また、右奥に輝く街の夜景を活かしたかったので、風が止むタイミングを待ち、30秒露光で撮っています。
自然を撮影する場合は、地元のかたに敬意を払い、環境などにも配慮するよう心がけたいですね。
〔特集〕春夏秋冬雄大な景色を旅する 日本の絶景遺産(全13回)
取材・文/土橋育子
※誌面で紹介した絶景は、季節や気象条件などにより見られない場合があります。ご了承ください。
『家庭画報』2020年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。