「アンズ」は花もかわいらしい。春スキーに出かけた長野で、一面ピンクの絶景に遭遇！

アンズ

アンズの花色はソメイヨシノと変わらない淡いピンクなのですが、赤いがくがよく目立つので全体はソメイヨシノより濃いピンクの印象になります。

■属科・タイプ：バラ科の落葉中木
■花期：3月中旬〜4月上旬

大好きな果実のアンズは花も抜群にかわいらしい！

アンズの花を初めて見たのは、まだ若い頃に長野県に春スキーに出かけたときでした。車で通りがかりの景色が一面淡いピンクに染まり、何の花が咲いているのかと思ったらアンズでした。その美しさに驚き、バラ科にはなんて魅力的な花木がたくさんあるんだろうとあらためて思いました。

家庭でも果樹として栽培されていますが、私の近所ではなかなか出会うことはありません。観光ガーデンなどではアンズを植えているところもあるので、花期になると出かけてアンズの花を愛でるのが楽しみになっています。

花ウメに続き、花モモ、そしてソメイヨシノの開花もすぐ間近。散歩をしていると、濃淡ピンクの花にたくさん出会い、なんだか幸せな気分になります。

丸みのある花形はウメによく似ていますが、赤いがくが反り返るのがアンズの花の特徴です。



赤いがくが反り返るのがアンズの花の特徴です。花弁が散ったあとのがくも真っ赤で、なんだか華やかな印象です。

もし散歩道で、これはウメか、それともアンズか、と思ったら、がくに注目してみてください。どちらも実の収穫は6月くらい。実が大きければアンズなので、比較ができれば判別できるのですが…。

ちなみに私が見たアンズ畑は、スキー場に向かう途中の長野県千曲市。長野県はアンズの栽培面積が日本一で、千曲市の森地区、倉科地区は「あんずの里」としてよく知られています。とても水はけがよく、アンズの栽培に適した土地なのだそうです。

ここでアンズの花が咲き出すのはソメイヨシノより少し早く、3月下旬。4月中旬まで楽しめるそうで、毎年「あんずまつり」が開催されています。まるで霞がかかったような幻想的な風景は、とてもフォトジェニックです。詳しい情報はこちらからご参考ください。

栽培の難易度

日当たりがよく、肥沃で水はけのよい場所に植えます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。翌年以降は落葉期の11月〜12月に緩効性肥料を株元に施します。水やりは雨まかせでかまいませんが、幼木の間は土壌が乾いたら水やりをします。実を楽しむための剪定は12月〜翌年2月に行います。実は10〜15cmほどの短い枝につくので、長く伸びている枝は根元から切り落とします。また枯れた枝や元気のない古い枝も切り落とします。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる