ドイツ、魅惑のビール街道 第2回(全5回) ビールの醸造所が集まるドイツ・バイエルン州。ヨーロッパで活躍するオペラの演出家/プロデューサー、高島 勲さんがブルワリーを巡って1000キロの旅をしました。
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美しきテーゲルン湖が誘う
湖に面した教会前の広い庭は、醸造所直営レストランのビアガーデンとなっており、食事やビールを楽しむことができる。本来(コロナ以前)であれば、この写真のように大勢の人で賑わう。ビールがあれば見知らぬ人とも話がはずむ。©Herzoglich Bayerisches Brauhaus Tegernsee KGこのブルワリーが公式な記録に現れるのは1675年。現在はヴィッテルスバッハ家のアンナ・マリア公爵夫人によって運営される高貴なブルワリーです。
ミュンヘンや一部の地方ではこの醸造所のビールが飲めるそうですが、副所長ニーダーマイヤー氏の話では、「大々的に宣伝しない企業理念のため、当社のビールを飲むにはテーゲルンゼーに来ていただくのが一番」とのこと。
地ビールは、地元の空気と料理と共に味わうのがベストだという、地産地消の典型といえるでしょう。
そこで、直営のレストランでヘル(白)とドゥンケル(黒)を注文し、料理は豚バラ肉のローストとすね肉のハクセ(丸焼き)にしてみました。屋内も庭もコロナ禍とは思えないほど賑わっていましたが、定番料理とはいえこちらではありえない数分の早さで運ばれてきたのにはとても驚きました。
この日は徒歩数分の場所に宿をとったので、ビールも料理もゆっくり楽しむことができました。
下の写真をスクロールして詳しくご覧ください。 取材・文(ドイツ国内)/高島 勲 協力/バイエルン州駐日代表部、ドイツ観光局 構成・文/三宅 暁(編輯舎)
『家庭画報』2021年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。