都(MIYAKO)通信とは… 今世界の都では何がHOTなの――?! 毎週木曜&金曜日は、東京・京都・金沢・パリ・NY・ハワイの6都市から、現地特派員が最旬ニュースをお届けします。
さまざまな年代の肖像画とモダンな空間が融合した肖像画ギャラリー。【現地ツアーで楽しむハワイ(前編)】
ミュージアム巡りで、ハワイの新しい魅力に出合う(2)
(ハワイ特派員:土屋由美子)
さわやかな気候、グルメやショッピング。一般的な観光イメージだけが、ハワイのすべてではありません。世界の人々が魅せられ集う楽園だからこそ、多様な文化芸術体験ができるのも魅力の一つです。世界屈指のコレクションをリラックスした環境と気分で鑑賞できるミュージアム、「シャングリ・ラ」と「ホノルル美術館」の館内ツアーでハワイの新しい魅力に出合ってみませんか?
【(1)大邸宅「シャングリ・ラ」編】はこちら
目の前に公園が広がり、ワイキキから車で15分程度とは思えない静かな環境に。前述の「シャングリ・ラ」のツアーはここから発着。同ツアーの参加者は同日の入館が無料に。無料の日本語ツアーでもっとアートが身近に
カフェやショップも人気の「ホノルル美術館」
1927年に開館した「ホノルル美術館」。その歴史を紐解くと一人の女性にたどり着きます。アナ・ライス・クック夫人。
彼女は移民やその子供たちが、祖国の芸術に触れることができるよう、自宅があった現在の地に夫、チャールズとともにハワイ初の美術館を創設しました。
中庭を囲むように建つ建物は、地中海風の白い外観、アイアンワークなどの東洋のエッセンス、日本の瓦屋根を思わせるハワイ式勾配の屋根といった、折衷空間が特徴的。
これはあらゆる国の人々を温かく迎えたいという、クック夫人の想いを表現しています。
ソファに座りながらゆっくり鑑賞できるクロード・モネの「睡蓮」をはじめ、ポール・ゴーギャンのタヒチの裸婦などが展示された、印象派+ポスト印象派ギャラリー。また、睡蓮が咲く中国式庭園に呼応するように、向かい側の印象派+ポスト印象派のギャラリーには、印象派を代表するクロード・モネの作品「睡蓮」が飾られているという楽しいこだわりも。
そんな秘話を交えつつ、展示物や空間にまつわるストーリーを興味深く紐解きながら、アートにより親しむきっかけを作ってくれる無料の館内ツアーで巡るのが、断然おすすめです。
ここでのんびりするだけでも癒される地中海コートヤード。現在約5万点を収蔵し、ゴーギャン、ゴッホをはじめとする西洋絵画、海外の美術館の中で3大コレクション数を誇る浮世絵、東洋の美術品、ハワイアンコンテンポラリーアートなどの作品をゆったりした気分で鑑賞できるのが、この美術館の何よりの楽しさです。
ハワイのコンテンポラリーアートが並ぶハワイ美術ギャラリー。3月〜4月に来館する方は、モダニズム・ギャラリーの人気展示物の一つ、アメリカ現代美術を代表する女性画家ジョージア・オキーフの、ハワイの自然を描いた作品をお見逃しなく。
4月22日を最後に、NYボタニカルガーデンの特別展示に1年間貸し出しされるため、次にホノルルへ戻ってくるのは2019年5月なのだそう。
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人気のカフェやミュージアムショップには企画展にちなんだグッズ、書籍やアート、ジュエリーも・・・