日本の聖地を訪ねて 日本人は古来、自然の中に八百万の神々を見出し大切にしてきた土地柄です。神聖なる力や自然の美しさを感じられる聖地を数秘研究家のともこさんが訪ねます。新時代の開運の縁となりますように。
記事一覧はこちら>>> SuhiLife ともこ数秘研究家・ライフコーチ・コラムニスト。数秘の智慧を生活に生かし、しなやかで心地よい暮らしを送るヒントを伝えている。個人セッションのほか、カルチャースクールでの講義も行い、人気を集めている。初となる著書『誕生日が教えてくれる本当のあなた』(世界文化社)が絶賛発売中。第9回 運気のバランスを整える北信濃の聖地
長野県の北に位置する「北信濃エリア」で、近年強力なパワースポットとして人気の戸隠神社(とがくしじんじゃ)。霊山の戸隠山を基盤に、天の岩戸開き神事で功績のあった神々を中心に祀り、「奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社」の五社からなる創建2000年以上を誇る神社です。
戸隠神社奥社の参道にある茅葺きで朱塗りの随神門。境内に邪悪なものが進入するのを防ぐ役割を担う。女性や子どもを守る神様として知られる天表春命(あまのうわはるのみこと)を御祭神とする戸隠神社・宝光社。随神門から参道を挟んで三百数本の杉が作る奥社参道の杉並木は、耳を澄ませば川のせせらぎが聴こえ、誰もが神域にいることを感じることができる清らかな空気が漂います。
訪れたことで人生が変わったとまでいわせるパワーは、戸隠連峰そのものが龍であり、強い生気を受けられるからではないかと、感じました。
水が雷鳴のように轟音を立てて落下することから名がついた雷滝。滝を裏側から通り見られることから別名「裏見の滝」といわれることも。そして、長野市にある善光寺。一光三尊阿弥陀如来を本尊とし、七年に一度の御開帳の年は、多くの参拝者が回向柱に触れ縁を結ぶことを願います。
2度の焼失を経て1918年に再建した善光寺の仁王門。門の左右に立つ阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)が通常の配置と異なるのが特徴。善光寺は2つの宗派寺院が護持しており、「大勧進」は日本三大不動尊の一つ・災厄除けのパワースポットであり、「大本願」は女性救済を行ってきた尼寺で女性の幸せと開運のパワースポットです。
その名のとおり北向きに建立された北向観音の本堂。未来往生を願う善光寺に対し、現世利益を願う。また、北信濃ではないのですが、旅の最後に東信濃の入り口・別所温泉のほぼ中央にある北向観音を訪れました。全国的にも珍しく本堂が北向きに建てられており、南向きに建立された善光寺とは対角線上に向き合うように立っていることから、両参りすることで現世利益と未来往生のご利益を授かれるとされています。
自然豊かな北信濃には、運気のバランスを整えられる聖地がありました。
撮影・取材・文/ともこ
『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。