日本の聖地を訪ねて 日本人は古来、自然の中に八百万の神々を見出し大切にしてきました。神聖なる力や自然の美しさを感じられる聖地を数秘研究家のともこさんが訪ねます。新時代の開運の縁となりますように。
記事一覧はこちら>>> ともこ(磨雲木)数秘研究家・リトリートプロデューサー。数秘の智慧を生活に生かし、しなやかで心地よい暮らしを送るヒントを伝えている。個人セッションのほか、カルチャースクールでの講義も行い、人気を集めている。初となる著書『誕生日が教えてくれる本当のあなた』(世界文化社)が絶賛発売中。第15回 神宿る島・神守る島。玄海灘からの氣が満ちる聖地
『古事記』『日本書紀』によれば、天照大神(あまてらすおおみかみ)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)の誓約(うけい)の元に誕生した三女神を祀るとされる宗像大社。
渡島できない沖ノ島を遥拝するため、大島の北側に設けられた沖津宮遙拝所。空気の澄みきった日には沖ノ島をはっきりと望むことができる。九州本土から約60キロ沖合、玄界灘に浮かぶ神宿る島・沖ノ島に鎮座する「沖津宮」に最も近いとされる沖津宮遙拝所から旅は始まりました。
東アジアにおける交易の成功無事を祈った島ともいわれる沖ノ島と関連遺産群が世界遺産に登録されたのは、2017年7月9日。
沖ノ島は1600年もの間、厳格な禁忌によってほぼ手つかずのまま祭祀遺跡が守られ、現在は、宗像大社の神職1人が約10日交替で島に常駐し、毎朝社殿で神事を行っています。
大注連縄(おおしめなわ)によってつながれた夫婦岩のある、「日本の渚百選」の桜井二見ヶ浦。見えるか見えぬかは時の運......でしたが、大島から約48キロの海上、遥か遠くにその姿がハッキリ見えた時、悠久の時の流れを感じ、その場からしばし離れられなくなっていました。
織幡神社参道沿いにある境内社の今宮社。宗像五社[宗像大社沖津宮・中津宮・辺津宮(へつみや)の三宮、織幡(おりはた)神社、鎮国寺]を巡る旅は、清々しさの中に一筋の光を見出すパワーを感じました。
綿津見三神を祀る志賀海神社。そして、「龍の都・志賀島」に鎮座する志賀海(しかうみ)神社は、海神の総本社と称えられ、不浄、厄災を祓い清める場所として有名です。眠れる龍神様の力でしょうか......神聖な氣と共に心が落ち着きました。
また糸島市は「あらゆる縁を結ぶ社・櫻井神社」があり、大陸交流の玄関口として古くから信仰を集めています。
神在神社の神石。外周約16メートル、高さ約4メートルの迫力のある大きさ。玄界灘を望む福岡の地には、祓い浄めを司る神様が座す聖地がありました。
撮影・取材・文/磨雲木(ともこ)
『家庭画報』2023年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。