雨庵の「ハレの間」のラウンジでは、常時飲み物が置かれ自由に飲むことができる。夜には、そばの無料サービスも。古都・金沢らしさが光る、多種多様なお宿
(金沢特派員:直江磨美)
北陸新幹線開業後のここ数年、古都・金沢にもたくさんの宿泊施設が誕生しました。
その多くは、昔の面影を残しながらリノベーションによって生まれ変わった宿ですが、ジャンルも一棟貸しの宿、ゲストハウス、シティホテルなど多種多様で、選択の幅がぐっと増えました。
今回は、金沢情緒を存分に堪能できる宿3軒をピックアップ。
今まで、とりあえずビジネスホテルを選択していた方も、滞在スタイルに合わせて、自分好みの宿泊施設を選んでみてはいかがでしょうか。
旅館とホテルのいいとこ取り
雨庵
旅先でもプライベート空間は大事にしたい。でも、その土地らしさも味わいたい。そんな方におすすめなのが、雨をコンセプトにした金沢のホテル「雨庵」です。
6階建ての建物は、新しく建てられたとあって、和のテイストが随所に施された現代人のライフスタイル合った造り。
各部屋は小上がりとなっており、白と木目調で統一された落ち着いた雰囲気。スタッフが和装で出迎えてくれ、ホテルでありながら、旅館でくつろいでいるような心地よい時間が流れています。
湯船は、ジェットバスや肩湯もあり、また、館内着でロビーまで出歩くことができます。
スーペリアツインの他、テラス付きの部屋も用意。繁華街からは少し離れているので夜は静かにくつろげる。夕食は、基本的に外食になりますが、朝食はぜひ館内で。お膳で出される朝食は、和と洋ともに地元の美味満載のメニューで、朝からエネルギーをチャージできそう。
和食は、のどぐろの干物、さつま揚げが入ったれんこんすりながし汁や、地元の珍味などが盛り込まれており、石川県の郷土料理が味わえます。
洋食は、能登豚のベーコンやソーセージをメインに、能登産の野菜やピクルスなどの取り合わせで、どれも滋味深い味わい。また、地元人気店「たね」のパンがつき、食べきれない場合はお持ち帰りもできます。
朝食は、チェックイン時に和食か洋食か希望を伝える。料金2500円で限定40食。雨の町、金沢だからこそ、雨を楽しむ!
金沢は、年間200日も雨が降るという雨の多い町。そんな憂鬱な天気でも楽しめる工夫が随所に施されています。
エントランスを抜けると広がる「ハレの間」には、テーブル席と小上がりの畳席の2つの空間が広がります。ここで読書にふけるも良し、工芸作品を眺めたり、日本酒バーでゆっくりお酒を味わうのも一興。
そして、土曜日の16時30分には、九谷焼の絵付け体験、水引制作などが開催され、当日予約の参加も可能。雨の日でも、館内で思い思いの時間を過ごすことができます。
ロビーカウンターには、書家紫舟の彫刻が飾られている。また、館内の至るところで工芸作品を見ることができる。雨庵石川県金沢市尾山町6-30
電話 076-260-0111
https://www.uan-kanazawa.com/スーペリアツイン1室 1万3500円~5万1500円(税込み)。