歴史的建造物を生かして、その土地でしか体験できない「時」を提案するNIPPONIA HOTEL。広島・竹原市に新しい拠点が増えました。広島の「竹原市」ってどんなところ?
竹原市は広島市と尾道市の中間で、広島空港から車で30分ほどに位置しており、平安時代に京都・下鴨神社の荘園として栄えてきた歴史から「安芸の小京都」として知られています。
江戸時代後期には製塩業で飛躍的に栄え、財をなした「浜旦那」たちにより意匠に富んだ屋敷が建てられました。多くの文化人を輩出して文化教養が育まれた場所でもあります。
当時、一世を風靡した美しい町は「町並み保存地区」として残され、今でも実際に住み継がれています。江戸時代にタイムスリップしたような落ち着いた風情を漂わせる豪商たちの建物の一角に「NIPPONIA HOTEL竹原 製塩町」は誕生しました。
多種多様な木造建築が連なる情緒ある美しい町並み。NIPPONIA HOTELのコンセプト
「NIPPONIA」は、歴史的建造物を、ホテルやレストラン、店舗としてリノベーションし、その土地の歴史や文化を体験できる複合宿泊施設として再生する取り組みの名称です。
その一環として、誕生した「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」。「VMG HOTELS & UNIQUE VENUES」の系列ホテルとして、竹原でしか味わえない「時」を体感できるコンテンツがたくさん提供されています。
イタリアのアルベルゴ・ディフーゾのように、町全体を宿泊施設にするという考え方で日本でも広まりつつある形。レセプションと宿泊は別棟。町を歩きながら、その町に暮らすように泊まる分散型ホテルになっています。
竹原のホテルの建物は3棟の分散型。フロント&レストランのHOTEI棟と2つの宿泊棟(MOSO棟・KIKKO棟)の3棟から成り立っています。町に滞在する心地よさを体感できます。客室は元料亭や蔵などの建物をリメイク。全て異なる間取りと趣の部屋が全10室あります。明治期には銀行として、後に旅館としても営業していた建物をリノベーションした客室。当時の組子職人による手の込んだ美しい格子戸が至るところに。様々な模様の組子が見られます。明治期には造り酒屋として、大正期にはビリヤード場などの娯楽施設として賑ってきた建物をリニューアルした客室。見事な梁や階段をうまく生かした和モダンな空間です。蔵をリノベーションした1棟貸の部屋。入り口を入るとコンパクトで落ち着くつくりです。この蔵をはじめ、全室に職人の手による檜風呂が完備されており、森林の中にいるようなバスタイムを過ごせます。