早咲き花菖蒲が充実!
──加茂荘花鳥園(静岡)[6月下旬まで]
さまざまな花と鳥が観賞できる施設。花菖蒲と紫陽花が充実していて、特に江戸中期に建てられた庄屋屋敷の門前に咲き広がる花菖蒲は見事。
最近では早咲きの品種を掛け合わせて育成した極早咲きの花に力を入れており、4月下旬から開花し、5月初めには50品種以上が楽しめます。
ちょうど旧暦の5月頃開花したことから、端午の節句に飾られる花として発達した花菖蒲。ありそうでなかったゴールデンウィークの花菖蒲観賞に出かけてみませんか?
●加茂荘花鳥園静岡県掛川市原里110
TEL:0537(26)1211
施設の詳しい案内はこちら>>天竜浜名湖線原田駅から徒歩15〜20分
開園/(2020年4月25日〜6月28日)8時〜17時(受付16時30分まで) 期間中無休
入園料(期間中)/大人1500円、65歳以上1200円
見頃/4月末〜6月下旬
水辺の花菖蒲を舟から眺めるのも一興
──水郷佐原あやめパーク(千葉)[5月下旬から]
江戸時代、利根川水運の河港として栄えた佐原。水郷地帯ならではの風情ある町並みが見られ、今も川を船頭さんが操る観光用のサッパ舟が行き交います。
市街の北にある水郷佐原あやめパークでも「あやめ祭り」の期間中はサッパ舟が運航。
花菖蒲は杜若(かきつばた)ほど水中を好む植物ではないので、江戸・肥後・伊勢系など400品種、150万本の花菖蒲は岸辺に植えられ、地上の遊歩道からも観賞できますが、舟から視点を低くして眼前の花を眺めるのも一興です。
●水郷佐原あやめパーク千葉県香取市扇島1837̶2
TEL:0478(56)0411
施設の詳しい案内はこちら>>JR成田線佐原駅から佐原循環バスで「水郷佐原あやめパーク」下車(所要時間35分、300円)、あやめ祭り(2020年5月30日〜6月28日)期間中はシャトルバスも運行
開園/あやめ祭り期間中は8時〜18時30分 無休
入園料(期間中)/大人800円、65歳以上700円
見頃/5月下旬〜6月下旬
「新東京百景」に選ばれた10万本の絶景
──北山公園菖蒲苑(東京・東村山市)[5月下旬から]
東村山市の北山公園は“トトロの森”のモデルになったといわれる八国山緑地のふもとにある自然豊かな公園で、「新東京百景」に選ばれています。
その一角にある菖蒲苑は知る人ぞ知る花菖蒲の名所。初夏には300種、8000株、約10万本の花菖蒲が開花します。
江戸・肥後・伊勢系、外国種など多種多様ですが、品種名も明記され、なかには稀少な菖翁花もあるので、愛好家も一見の価値あり。公園内には野草や野鳥が多く見られ、里山の風景も楽しめます。
●北山公園菖蒲苑東京都東村山市野口町4̶50
TEL:042(393)5111(東村山市まちづくり部みどりと公園課)
施設の詳しい案内はこちら>>西武新宿線東村山駅から徒歩20分、西武西武園線西武園駅から徒歩15分
開園/通日(トイレは8時30分〜16時30分) 無休(菖蒲まつりの開催期間は未定。模擬店などの出店は10時〜16時)
入園料/無料
見頃/5月末〜6月中旬
独自の進化を遂げた「長井古種」と出会える
──長井あやめ公園(山形)[6月中旬から]
山形県長井市のあやめ公園には、まだ改良途上にある花菖蒲の素朴な姿をとどめる「長井古種」という品種群があります。
1962年、日本花菖蒲協会のメンバーがこの公園を訪問した際、見たことがない珍種を発見して命名したものです。
原種のノハナショウブの趣を残す小輪で簡素な花には、他品種にはない可憐な美しさがあります。花菖蒲好きなら一度は足を運びたいスポットです。
●長井あやめ公園山形県長井市横町5
TEL:0238(84)2111(長井市商工観光課)
施設の詳しい案内はこちら>>山形鉄道フラワー長井線あやめ公園駅から徒歩2分
開園/9時〜18時(一部夜間営業日あり) 無休(長井あやめまつりの開催期間は未定)
入園料/開花時期のみ大人500円、その他の期間は無料
見頃/6月中旬〜7月上旬
古い品種からアイリスまで多彩なラインナップ
──手づくり村「鯉艸郷(りそうきょう)」(青森)[6月中旬から]
青森県十和田市にある体験型フラワーガーデン。
園内には芍薬(しゃくやく)園、ルピナス園など、さまざまな花に特化した花園がありますが、20万株、500種を超える品種を誇る花菖蒲園は自慢のガーデンの一つ。
江戸・肥後・伊勢系ばかりか長井古種やアイリスまで、幅広い品種を育てており、開花株のポット苗の購入も可能。
花菖蒲の中には風雨に弱いものや群生に向かないものも多いため、景観を重視した品種選びに努めているそうです。
●手づくり村「鯉艸郷(りそうきょう)」青森県十和田市大字深持字鳥ヶ森2̶10
TEL:0176(27)2516
施設の詳しい案内はこちら>>JR東北新幹線七戸十和田駅からタクシーで17分
開園/(2020年4月26日〜7月31日)9時〜17時 無休
入園料/(5月下旬〜7月上旬)大人700円
見頃/最盛期6月下旬〜7月上旬、花菖蒲まつり2020年6月20日〜7月19日
原種ノハナショウブの群生地[6月〜8月頃]
道東の知床半島と根室半島の中間にある野付半島のノハナショウブの群生。見渡すかぎり、紫色の花の絨毯が広がるさまに圧倒される。例年の最盛期は7月下旬頃。原種のノハナショウブには、園芸種の花菖蒲にはない楚々とした美しさ、野生の力強さがあり、今も全国各地の原野に自生しています。
地域ごとに微妙に色や形が異なり、まれに色変わりが見つかることも。進化の過程の一端を垣間見るようです。
群生地で特に美しいのが、道東の走古丹(はしりこたん)、野付半島、霧多布(きりたっぷ) 湿原、道北のベニヤ原生花園などの海岸草原や湿原。
見頃の時期に北海道を旅する機会があれば、足を延ばしてみては?
●野付半島ネイチャーセンター北海道野付郡別海町野付63
TEL:0153(82)1270
施設の詳しい案内はこちら>>JR根室本線釧路駅から車で約2時間20分(134キロ)、中標津空港から車で約50分(40キロ)
開館/(4月〜10月)9時〜17時 無休
入場料/無料
見頃/6月下旬〜8月中旬