心潤す夏の“花絶景” 第3回(全8回) “フラワーセラピー”という医学療法があるように、花には見る人を癒やし、幸せな気持ちにする力があります。夏は色彩鮮やかな自然の輝きに溢れた花々の季節。私たちの心を潤し、エネルギーを与えてくれる、夏の“花絶景”を、今年はぜひご自宅でお楽しみください。
前回の記事はこちら 武家に愛された凜とした佇まい
花菖蒲
この花の育種が発展したのは江戸時代後期。凜とした立ち姿と、わずか3日ほどの短く鮮やかな命という潔さが武士の心を捉え、武家を中心に好みに合う色形を求めて交配が重ねられました。現在の品種はなんと5000種以上。色とりどり、見渡す限り広がる植物園も美しいですが、静謐な空気漂う古都の社寺や城址、池や川と調和した雅な風景は格別です。
京都府
勧修寺(かじゅうじ)
水際に花菖蒲、水面に睡蓮と美しい姿を見せるのは、平安時代に貴族が舟遊びに興じたという氷室ノ池。市中心部から離れての静けさも魅力。
京都市山科区勧修寺仁王堂町27‒6
見ごろ:6月上旬~中旬
写真/アイノア=中田 昭 アマナイメージズ=福島右門
※ご紹介した絶景は、季節や気象条件等により見られない場合があります。ご了承ください。
※この特集は今夏、読者の皆さまの観光地への誘導を目的とするものではありません。来年以降のご旅行の参考にしていただきますようお願いいたします。
『家庭画報』2020年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。