国宝・温泉・美味の宝庫「九州を愛す」 第9回(全19回) 諸外国との交流で生まれた独自の文化、火山が生み出す豊かな湯量の温泉、山海の恵み、四季折々の食材──。多様性に満ちた九州の魅力を、「国宝」「温泉」「お取り寄せの美味」をキーワードにしてご紹介します。
前回の記事はこちら>> 愛される究極の温泉宿
豊かな自然に囲まれた温泉が楽しめる湯宿も、九州の魅力の一つ。日本随一の“温泉県”である大分県をはじめ、鹿児島、熊本、佐賀まで。美しい景色と美食も一緒に楽しめる選りすぐりの湯宿をご紹介します。
庭園の中の開放感溢れる露天風呂
亀の井別荘(大分・由布院温泉)
客室「百番館」に備えつけの露天風呂。美しい庭園を眺めながら、のんびりとくつろげる。大浴場と全客室に源泉かけ流しの風呂あり。湯の特徴:︎単純温泉(泉質)。無色透明、無味無臭。神経痛、関節痛、冷え性、病後回復期等に効く。
昨年2019年9月にリニューアルされた露天風呂付き特別室「百番館」。すべての客室の中で最も広く(約120平方メートル)、6名まで宿泊できる。客室内まで車椅子でも利用できるよう、段差を少なくした造りに。四季の移ろいを楽しめる老舗の“別荘”宿
高原の冷涼な気候で夏も過ごしやすい由布院。
今や国内外に名を知られる温泉地となりましたが、「亀の井別荘」の茅葺きの門をくぐると、そこはまさに別天地。
凜とした静寂感が漂いながらも思わず「ただいま」という言葉が口からこぼれ出るような安堵感に包まれます。
炭火でじっくりと焼き上げた、香ばしい鰻の白焼き。「“別荘”としてスタートしておりますので、その原点を大切にしたいと考えています。“非日常”というより、“あらまほしき日常”といった感覚でしょうか」とオーナーの中谷太郎さん、眞帆さんご夫妻。
長期滞在しても飽くことなく、自分らしく豊かな時間が過ごせる場所を“別荘”ととらえるならば、ここはまさに“あらまほしき別荘”。外に出ずとも由布院の四季の美しさが存分に感じられ、地元や大分の旬の味覚も満喫。
そんな宿の魅力に、チェックインからチェックアウトまで、敷地内のみでくつろぐ宿泊客が多いというのも納得です。
夏野菜の炊き合わせ。由布院産の旬の野菜を日替わりで。亀の井別荘(かめのいべっそう)大分県由布市湯布院町川上2633-1
TEL:0977(84)3166
URL:
https://www.kamenoi-bessou.jp/index.php/topic/home_ja1泊1名3万6000円~。IN15時/OUT11時 全20室
ご紹介した「百番館」は1泊1名8万円~。
〔特集〕国宝・温泉・美味の宝庫「九州を愛す」(全19回)
※今特集は、2016年3月号「国宝を観る」、2018年2月号「極上の湯宿を楽しむ」、2018年6月号「緑、眩しい九州へ」、2018年11月号「秋の国東半島へ」などを再録、再編集したものです。 ※本特集内に表記している料金は1室2名利用時の1泊2食付き1名の最低料金です。時期や部屋により料金は変わります。別途サービス料、入湯税などがかかる場合があります。INはチェックイン、OUTはチェックアウト時間です。時期により料理内容が変更になる場合があります。