自分らしいスタイルの中に、トレンドを賢く取り入れたい――そんな迷い世代の女性に、スタイリストのおおさわ千春さんが、今季おすすめのアイテムをご紹介するこの連載。第6回は、40代になったら見直したい、デニムとの付き合い方をご紹介します。
前回の記事はこちら>>第6回 40代、デニムが突然似合わなくなったら……
「あれ? なんだかデニムが似合わなくなった…?」皆さんは、そんなふうに感じたことはありませんか? 30代までは大好きで毎日はいていたジーンズがしっくりこない、そんな違和感を覚えたことのある女性は多いのではないでしょうか。
40代になると、デニムは“要注意アイテム”。作業着に端を発するデニムは、若い頃と同じように選んでいては格好よく着られない素材なのです。だから、迷い世代以降は、「デニムという素材をデザインで楽しむ」という考えにシフトしていきましょう。
40歳を過ぎたら
デニムは「綺麗に着る」
竹内まりやの「人生の扉」という歌をご存じですか? その歌詞の一節、「デニムの青が褪せていくほど味わいを増す」という部分は、私が考える“大人のデニム”観と通じる部分があります。年齢を重ねることで、私たち女性も豊かな味わい、人間力を身につけていきますよね。
でもデニムは飾り気のない素材だから、ごまかしがきかず、ときとしてその味わいを損なってしまいがち。だからこそ私たち大人は、どんなデニムを選び、どう着たらいいかをしっかり吟味しないと駄目なのです。
鉄則は「綺麗に着る」こと。素材がラフだからこそ、デザインそのものにきちんと感のあるものを選びましょう。では、具体的にどんな形がいいのかをご紹介しますね。
白シャツに合わせるなら
ジーンズではなくタイトスカートを
年齢を重ねても体型をキープしている方におすすめしたいのが、タイトスカート。これを襟のあるシャツでぱきっと着ると、格好いい大人のデニムスタイルに。「デニムに白シャツは定番のコーディネートですが、ジーンズではなくタイトスカートにすると、しっかり“大人”に仕上がります。これにトレンドのグリーンのバッグを持ち、足元はクロシェ風素材のミュールでほんのり女らしさを薫らせて」。シャツ4万9500円 スカート3万9600円/ともにスポーツマックス バッグ5万9400円 シューズ4万6200円/ともにウィークエンド マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン) ネックレス9万3500円 ブレスレット13万7500円/ともにドナテラ・ペリーニ(日本橋三越本店 本館3階ミグジュアリー)パンツ派ならワイドかつ
ダメージや色落ちのないデニムを
「デニムもワイドパンツなら、カジュアルになり過ぎず、きちんと感が出ます」とおおさわさん。「綺麗に仕上げるには、ダメージや色落ちのあるデニムは避けて。一般的なジーンズは前開きで、横を向くと“下腹ぽっこり”が目立つのですが、これはサイドファスナーだから、横を向いてもすっきり。フロントは縦にステッチが入っていて、ボックスプリーツのようになっているデザインだから、脚の形がカバーできるのもいい。パンツのボリュームとのバランスを考えて、靴は太めのチャンキーヒールを。また、このパンツにピンストライプのジャケットなどを合わせても素敵だと思います」。トップス10万7800円 パンツ12万5400円/ともにミラ・ショーン(コロネット) ネックレス8万8000円/ドナテラ・ペリーニ(日本橋三越本店 本館3階ミグジュアリー) バッグ4万5100円/コチネレ(三喜商事) シューズ9万7900円/ジャンヴィト ロッシ(ジャンヴィト ロッシ ジャパン)濃い色のデニムなら
「ネイビーの服」として扱える
細身のIラインのワンピースは、スカート部分のフロントにドレープが寄っており、脚に張りつかないユニークなデザイン。「深い色味のデニムは、ネイビー感覚で着ることができ、かつデニム本来のカジュアルさもあって、抜け感ときちんと感のバランスが絶妙。ジャケットを羽織って端正なイメージに仕上げつつ、足元はスニーカーで軽やかに。また、デニム自体は男っぽいイメージの素材なので、ウエストをベルトでマークすることで女らしさをプラスしました。こうやって、対照的なイメージのアイテムをミックスしていくとモダンなスタイルに仕上がります」。ワンピース6万6000円 ジャケット13万8600円/ともにスポーツマックス ベルト6万2700円 バッグ7万9200円 スニーカー7万9200円/すべてマックスマーラ(マックスマーラ ジャパン) ネックレス1万1000円/235ビジュー(ドレスアンレーヴ)似合わなくなったから着るのを諦めるのではなく、選ぶ視点を変えてみて。今の自分に似合うお洒落にアップデートしていきましょう。
●お問い合わせ
コロネット
電話 03-5216-6515(ミラ・ショーン)
三喜商事
電話 03-3470-8233(コチネレ)
ジャンヴィト ロッシ ジャパン
電話 03-3403-5564
ドレスアンレーヴ
電話 03-5468-2118
日本橋三越本店 本館3階ミグジュアリー
電話 03-3274-8248
マックスマーラ ジャパン
フリーダイヤル 0120-030-535
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕40代からのコーディネートに必要なトレンドアイテム
表示価格はすべて税込みです。 撮影/大見謝星斗 編集協力/湯澤実和子