自分らしいスタイルの中に、トレンドを賢く取り入れたい――そんな迷い世代の女性に、スタイリストのおおさわ千春さんが、今季おすすめのアイテムをご紹介するこの連載。第30回は、「巻きものが大好き」というおおさわさん一押しのエルメスのスカーフと、そのアレンジ方法をご紹介します。
前回の記事はこちら>>第30回 お洒落上手に見えるエルメスのスカーフ・アレンジ法
スカーフ好きの私が太鼓判!
やはり最高峰はエルメス
秋も深まり、一気に寒くなりましたね。コートの襟元に巻くスカーフが手放せない季節になりました。私は巻きものが大好きで、季節に関係なく愛用していますが、中でもスペシャルな存在がエルメス。種類が豊富に揃っており、まるで宝箱のようなショーケースの中からお気に入りの一枚を選ぶのが楽しみで、パリに出張に行くたびに“自分へのご褒美”として購入。今では10数枚ほどコレクションしています。
エルメスのスカーフは、発色の良さ、アートのごとき柄、滑らかな質感、とどれをとっても極上。さらに、ユニークなアレンジ方法や、別売りのレザーアクセサリーを使うとバッグになるなどの新しい楽しみ方も提案しているところにも惹かれます。
とにかくたくさんのバリエーションがあるので、いざ買おうとすると、どれを選んでいいかわからない……という方も多いのでは? そんな皆さまのために、今回は私が今季特におすすめしたい3枚を厳選。簡単だけれど洒落て見えるアレンジ法とともにご紹介しますね。
三角を利用して柄を生かせば
ただ結ぶだけでお洒落に見える
大人気のカシミヤシルクの大判ストールが、半分の二等辺三角形になった「トライアングルジェアン」。この形とサイズ感が絶妙で、すごく使いやすいんです。できるだけ柄と質感を見せたいので、直角の三角部分を前に垂らし、横でさらっと結んだスタイルに。技いらずなのに、すごくお洒落に見えます。
カシミヤ70%、シルク30%をブレンド。ベージュの地色にネイビーとブラックのラインが映えるベーシックカラーの柄なので、どんな服にも合わせやすい。「結び目を前にするのも素敵ですが、全体の柄を見せたい場合は肩のあたりでふわっと結ぶのがおすすめです」。スカーフ「トライアングルジェアン」(188×94㎝)11万9900円/エルメス(エルメスジャポン) ニット6万1600円 スカート5万9400円/ともにマックスマーラ(マックスマーラ ジャパン)「角を出す」ことが
洗練されて見えるコツ
マフラーのような長方形で、先端が丸みのある三角形にカットされているデザインが新鮮! スカーフはたくさん見ている私ですが、この形を見たのは初めてです。さっと結んだだけですが、先端がきれいに見えるよう、あえてアシメトリーに。ただくるくると首にあしらうよりも「先端の角を出す」ことを意識すると洒落た印象になります。
滑らかなシルクツイル素材。「扱いやすい長さと幅で、結んだだけで絵になるように考え抜かれたデザインは、さすがエルメス!」。シルクマフラー「グラン・トゥラララ」(30×180㎝)4万5100円/エルメス(エルメスジャポン) ワンピース(ベルト付き)12万5400円/マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン)細長い「ツイリー」は
アレンジの幅が広い
長いフリンジが揺れる「ツイリーフリンジ」を、ネクタイのようにあしらった遊び心のあるスタイル。シャツに合わせているわけではないので、ネクタイ風にしてもマニッシュになり過ぎず、ネックレス感覚で楽しめると思います。ジャケットを着る場合は、フリンジをVゾーンの外に出さず、ジャケットの内側に入れても素敵だと思います。
シルクツイル素材に長いフリンジがアクセント。「細長い“ツイリー”は、バッグのハンドルに巻いたり、手首にあしらったりと応用の幅が広い! 首に巻くだけじゃない楽しみが味わえるのもエルメスの魅力です」。ツイリーフリンジ(5×125㎝)4万2900円/エルメス(エルメスジャポン) ニット5万1700円/アバティ(コロネット) デニムパンツ3万4100円/オットダム(ストックマン)スカーフを上手にあしらっている人を見ると、「うわー、なんて素敵!」とハッとさせられます。スカーフはそれくらいインパクトのある小物なんです。スカーフの見せ方はファッションセンスを表すもの。ただ巻くだけではなく、エルメスならではの華やかな柄を「見せる」ことを意識して、アレンジしてみてはいかがでしょう。
●お問い合わせ
エルメスジャポン
電話 03-3569-3300
コロネット
電話 03-5216-6515
ストックマン
電話 03-3796-6851
マックスマーラ ジャパン
フリーダイヤル 0120-030-535
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕40代からのコーディネートに必要なトレンドアイテム
表示価格はすべて税込みです。 撮影/大見謝星斗 編集協力/湯澤実和子