自分らしいスタイルの中に、トレンドを賢く取り入れたい――そんな迷い世代の女性に、スタイリストのおおさわ千春さんが、今季おすすめのアイテムをご紹介するこの連載。第39回は、お手持ちの服を旬のムードにランクアップするパワーを持つ、大人のためのスニーカーをご紹介します。
前回の記事を読む>>第39回 一点投入で変わる! 今すぐ知りたいラグジュアリースニーカーの選び方
最近は、お洒落アイテムとしてスニーカーを履くのが定着しつつあります。以前はどんなときでもハイヒールを履いていた私も、この5~6年ですっかりスニーカーが定番に。その背景には、ハイブランドがこぞって大人に似合うモードなスニーカーを提案していることが挙げられます。洋服を替えなくても、足元をスニーカーにするだけで抜け感が出て、軽やかになりますし、何より歩きやすいのがいいですよね!
私は外反母趾ということもあり、最近はほぼ毎日スニーカーを愛用していますが、今季の新作をチェックしていると、ラグジュアリースニーカーもデザインがより進化してきたように感じます。たとえば今まではシンプルなレースアップタイプが多かったのですが、この春は、スリッポンやビジュー付きがトレンドに。旬なアイテムだからこそ、アップデートに乗り遅れたくありません。この春はどんなスニーカーを買い足すといいのかをご紹介していきましょう。
今春のイチオシは
ホワイトのスリッポン
真っ白いスニーカーが大好きな私。清潔感があって、どんな服にも映える万能アイテムだと思います。白スニーカーは、スポーツメーカーでも有名なものがありますが、やはりラグジュアリーブランドのものは、フォルムや素材感、ディテールの美しさが格別ですし、何より洋服に合わせたとき、そこはかとなく優雅なフェミニンさが薫るんです。今季注目のスリッポンは、レースアップよりエレガントに見えるので、キレイめのスタイルにもぴったりです。
おおさわさんおすすめの白スリッポンBest3がこちら。〈上〉2.5㎝のインソール、しかも厚底タイプで、さりげなく脚長に。「一見シンプルなレザーのスリッポンですが、ラインがあることで締まって見えます。これは私も買いたい!」。7万2600円/トッズ(トッズ・ジャパン) 〈右〉レザーにブランドの象徴、スターを型押し。「かかとに施されたシルバーのロゴがリッチなアクセント」。6万8200円/ジミー チュウ 〈左〉アッパーとサイドがメッシュ×ラバーで透け感のあるデザイン。「ロッシならではのバックルがついていて、履くとフェミニンです」。10万100円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス)一気に旬のスタイルになる
デザインスニーカー
モードなブランドならではのデザイン力が発揮されたスニーカーも今季のおすすめ。ボリュームがあり、カジュアルなパンツはもちろん、チュール素材などのフェミニンなスカートにもマッチするんです。スニーカー自体の存在感が、コーディネート全体を旬のスタイルへと引き上げてくれます。
〈左側2点〉「ピエール アルディが、環境に配慮した素材で作った“プラネット コレクション”シリーズのスニーカーです。一見モードに見えますが、履くと意外に装いになじんでラグジュアリー。グレー、ベージュ、ネイビーなどのワントーンコーディネートに合わせて」。上・ネイビー、下・イエロー各1足8万6900円/ともにピエール アルディ(ピエール アルディ 東京) 〈右側2点〉紐の部分を囲むように施されたブランドのアイコニックな意匠、「モニーレ」と呼ばれるボールチェーン装飾がアクセント。「モニーレの繊細な輝きが“私、クチネリよ”と主張していますね(笑)。メッシュとバックスキンが淡いグラデーションカラーになっているのもお洒落」。上・ホワイト、下・グリーン各1足15万6200円/ともにブルネロ クチネリ(ブルネロ クチネリ ジャパン)吸いつくようなフィット感の
ソックス風アッパー
軽量なニットの素材のソックス風のアッパー。これからの季節は素足で履いても足に負担をかけず、ソフトな素材でどこまでも歩いて行けそう! ジミー チュウらしいビジューが華やかで、カジュアルでも女らしさが漂います。
右はブラックのニット、左はラメニット素材を使用。「右のマルチカラーのクリスタルは脚の動きに合わせて上下に小さく動き、キラキラと煌めくのが素敵。左はジミー チュウのアイコン、星型スタッズが瞬くデザイン。ディテールの美しさで差が出る2足です」。各1足10万2300円/ともにジミー チュウ動くたびに煌めく
大ぶりのビジュー
シューズに光るクリスタルがついていると、パッと目を引き印象に残ります。ロジェ ヴィヴィエのアイコニックなモチーフ、スクエアのバックルは別格の高級感が漂いますし、何より佇まいがエレガント! 大人に似合うフェミニンなスニーカーの代表だと思います。
白やライトグレーのボトムスを合わせると、足元からひと続きに見えて脚長効果が期待できるとおおさわさん。「ワイドパンツの裾から、ちらちらとクリスタルがのぞくコーディネートがおすすめ。ロングスカートにも映えると思います」。〈右〉1足16万8300円 〈左〉1足17万9300円/ともにロジェ ヴィヴィエ(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)迷い世代になると、自分に似合う服のテイストはだいたい決まっていて、バッグもお気に入りのものが一通り揃っているという人が多くなります。そんな中で、どこに旬を取り入れ、お洒落を進化させていくかというと、やはり足元が鍵に。同じラグジュアリースニーカーでも、しっかりアップデートさせて、常に「今」を感じさせる装いの女性は格好いい! 私も大好きなスニーカーを買い替えて、新しい一歩を踏み出そうと思います。
●お問い合わせ
トッズ・ジャパン
フリーダイヤル 0120-102-578
ジミー チュウ
フリーダイヤル 0120-013-700
セルジオ ロッシ カスタマーサービス
電話 0570-016600
ピエール アルディ 東京
電話 03-6712-6809
ブルネロ クチネリ ジャパン
電話 03-5276-8300
ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン
フリーダイヤル 0120-957-940
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕40代からのコーディネートに必要なトレンドアイテム
表示価格はすべて税込みです。 撮影/大見謝星斗 編集協力/湯澤実和子