パリ、大人のおしゃれの見本帳 フランス移住1年目のファッションライターがパリの街で体当たり取材! 素敵な女性に声をかけ、着こなしの秘密を探ります。毎日のおしゃれに役立つ、ファッションスナップをお届け。
連載一覧はこちら>> 「大人可愛い」ってこういうこと!
ブランドのビジネスディペロップメントの責任者というエレーヌさん。マレ地区発のブランドを手がけているそう。パリ、大人のおしゃれの見本帳 12実は私、女性誌でも度々使われる「大人可愛い」という言葉が、あまり好きではありませんでした。
物事を斜めに見がちな私は、この言葉から「いい大人のくせに力技で可愛く見せようとしている」とイメージしてしまい、「大人なのになぜ無理に可愛くする必要があるのかしら」なんて思っていたのです。(本当にひねくれ者ですみません)
が、しかし、このエレーヌさんを見て、「大人だってこんなにナチュラルに可愛い服を着こなせるのね!」と目からウロコの大発見。自分の歪んだあまのじゃくな心を反省したのでした。
Aラインワンピースを大人が着るには?まず私がハッとしたのは、膝上丈のAラインのワンピースをフェミニンな印象になりすぎず着こなしているそのさじ加減。
胸元のボタンを開けてワンピースを着崩し、スポーティなスニーカーやハンサムなサングラスを合わせることで、花柄ワンピースのフェミニンさを和らげています。
華奢なブレスレットの重ねづけで夏らしい涼やかさをエレーヌさんはブレスレット、ネックレス共に華奢なデザインを選び、気負わないリラックス感を演出。夏らしいエアリーなシフォンワンピースのムードにぴったりです。
このアクセサリー使いは、デコルテや手首が華奢な日本女性にも似合いそう。
ラフなまとめ髪に大人なサングラスが醸すこなれ感パリジェンヌたちのファッションはもとより、彼女たちの得意とする“ラフなのにグッドバランス”なまとめ髪が、私は大好きです。
柔らかくて豊かな髪質ということもあるのですが、その気取りのない女性らしいまとめ髪は、剛毛&くせ毛の私には真似しようにも、なかなか真似できない憧れのスタイル。
これがエレーヌさんのフェミニンドレスに実にマッチしていました。
ちなみに彼女がかけているシャープなシンプルサングラスは、彼女がビジネスディペロップメントを手がけるマレ地区発のメガネブランド「PAUL WARD」のもの。細めのテンプルは、凛とした横顔を演出し、オンオフ問わず活躍してくれそうです。
甘口スタイルがちょっぴり苦手な私も思わずときめいた、男女を問わず好感度高そうな大人のフェミニンカジュアルに、パリジェンヌのおしゃれスキルの高さを見せつけられました。
~MEMO~甘口ワンピースはラフに着崩して大人可愛く!
さて、次回は私が考える「これぞパリ・モード!」を体現していた素敵な女性が登場します。7月16日配信予定。
写真/Olivier Leroy
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ルロワ 河島 裕子 / Hiroko Kawashima Leroy
ファッションライター。『家庭画報』をはじめ大人の女性に向けた雑誌で、ファッションやジュエリー、時計を中心に幅広く執筆。2018年より、家族とともに、拠点をフランス北部の田舎に移す。夢はワインの聖地・ブルゴーニュでB&Bを営むこと。行き当たりばったりのフランス移住エッセイ「
意外となんとかなる!? 40代のフランス移住」を同サイトで連載中。