輝きに満ちた幻想的な海を表現して
クリエイティブディレクターのプラバル・グルンがイメージした神秘的な海の煌めきを、TASAKIのクラフツマンシップが叶える──。タンブルにカットしたサファイアを基調に、ダイヤモンドと黒蝶真珠が織り成すダイナミックなデザインは、際立つ存在感で私たちを魅了します。ネックレス「イリミタブル」(WG×南洋真珠 黒蝶8~11ミリ×サファイア×ダイヤモンド)7150万円/TASAKI ●お問い合わせ/TASAKI TEL:0120-111-446無作為の美しさが際立つ極めて大胆な名作
解説/山口 遼(宝石史研究家)
さまざまな色合いのサファイアの中を、鋭く走るダイヤモンドの線、そして繊細な間隔をとって配置された黒蝶真珠。無限の広さを意味するイリミタブルと名付けられた「TASAKI」の新作ネックレスは、グランメゾンが世に出すジュエリーとしては画期的なものです。
ダイヤモンドの線は魚が泳いだ後に残る空気の泡を、そして黒蝶真珠は自由に泳ぎまわる魚をそれぞれ表しています。多彩なサファイアは、おそらく海の煌めきか、あるいは底に沈むサンゴを表現したものでしょう。このサファイアのカットが実にユニークなのです。
普通、こうした高価なジュエリーにはあまり使わない、タンブルと呼ばれるカットを施しています。タンブルというのは、六角形か八角形のドラムの中に研磨する宝石を放り込み、ドラムを回転させると中の宝石同士が擦れ合って磨かれる。
ですからでき上がるカットは全て異なり、人間がコントロールできない。写真を見てください、サファイアはどれもが勝手気ままな形で、同じものはないでしょう。
しかし、このカットはうんと高価な宝石や大きな石には使いにくい。従って大宝石店のハイジュエリーに使われることはほとんどありません。
それをケロリとやってのけたのがTASAKIです。タンブルの最大の特徴である無作為の美しさを多彩なサファイアに用いることで、見事な新しさを打ち出した、大胆な名作といえます。
表示価格はすべて税込みです。
撮影/栗本 光
『家庭画報』2021年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。