白と赤が奏でる存在感溢れるデザイン
シェイプの違うダイヤモンドとルビーを立体的にセッティングし、しなやかなつけ心地と華やかなデザインを実現。にごりのない美しい色のコントラストが印象的なジュエリーです。ネックレス(Pt×ルビー計34.43ct×ダイヤモンド計23.4ct)7370万円 イヤリング(Pt×ルビー計7.79ct×ダイヤモンド計5.64ct)1672万円(※ネックレス、イヤリング、リングの3点セットでの販売)/ともにハリー・ウィンストン ●お問い合わせ/ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL:0120-346-376ジュエリー作りにおける「巧み」とは何か
解説/山口 遼(宝石史研究家)
ダイヤモンドとルビーの共演ともいうべきネックレスとイヤリングは、「ハリー・ウィンストン」の作品。デザインのテーマは、リヴィエールと葉模様の組み合わせです。
リヴィエールとはフランス語で川のこと。やや細いですが、ネックレスの左右にあるダイヤモンドとルビーの流れるようなデザインを、川に見立ててこう呼びます。一見、単純に見えますが、体の動きに合わせてしなやかにフィットさせるには、なかなかの技術が必要です。
ネックレスとしては最もオーソドックスなもので、王侯貴族が正装する場合には、ほとんどがこのタイプのネックレスを着用しています。
葉の部分は、ダイヤモンドをルビーで取り巻いたものと、逆にルビーをダイヤモンドで取り巻いたものを組み合わせて使っています。
ルビーという宝石はやっかいなもので、数が少ない場合には鮮明な色で他を圧するのですが、たくさん使いすぎるといささか下品になりかねません。そこをこのジュエリーはうまく避けています。
白と赤という、最も鮮明な色の対比をデザインにしながら、くどさを感じさせないセンスこそ、ハリー・ウィンストンならではの巧さでしょう。
最近では、宝石を数多く使った重厚なジュエリーが主流ですが、このネックレスとイヤリングは、決して大きな宝石を使わず、すっきりと軽やかに仕上げています。その洗練は注目に値すると思います。
表示価格はすべて税込みです。
撮影/栗本 光
『家庭画報』2022年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。