黒蝶真珠とダイヤモンドが互いの輝きを引き立て合う
黒蝶真珠の深遠な色合いと、ダイヤモンドの強い輝きが共鳴する、存在感のあるデザイン。成熟した大人にふさわしいジュエリーがここにあります。「Ascent」ペンダント(Pt×黒蝶真珠13.6ミリ×ダイヤモンド計5.87ct)1320万円 同ピアス(WG×黒蝶真珠10.2ミリ、10.1ミリ×ダイヤモンド計3.1ct)495万円 同リング(Pt×黒蝶真珠12.4ミリ×ダイヤモンド計5.12ct)1100万円/すべてスーパーピーコック ●お問い合わせ/清美堂真珠 TEL:0120-898-398極めて大きく、傷がなく、見事な色合い
解説/山口 遼(宝石史研究家)
沖縄で採れる黒蝶貝を使って、初めて黒い真珠の養殖に成功したのは、もう50年も前のこと。以来、その技術はタヒチなどの太平洋諸島に移転し、今ではタヒチが黒蝶真珠の主産地になっています。
今回ご紹介する黒蝶真珠とダイヤモンドだけを使ったペンダント、リング、ピアスの3点セット ── 正式にはドゥミパリュールというべきですが ── のジュエリーは、「清美堂真珠」の最新作です。
正直にいって、私も数十年にわたって黒蝶真珠を扱ってきましたが、これほど大きくて、傷がなく、見事な色合いの黒真珠は見たことがありません。ペンダントの13ミリ、指輪の13ミリ弱というサイズも素晴らしい。おそらくこの4個の真珠を揃えるのに、数年はかかっただろうと思います。
黒真珠は量的には爆発的に増えましたが、質は低下する一方。これほどの真珠は年に数十個しかないでしょう。清美堂真珠はこの色をピーコックブルーと呼んでいますが、私は緑色の方が気になり、グリーンと呼びたいところです。
デザインも見事ですね。中心に据える宝石が優れていれば、周りのデザインに凝る必要はないという作りの見本です。大小にグラデュエートしたサイズのダイヤモンドを使って、ウロボロスに似た円環にポンと真珠を載せただけ。それだけで端正な魅力が際立つジュエリーとなっています。最近、稀に見る見事なパールジュエリーです。
表示価格はすべて税込みです。
撮影/栗本 光
『家庭画報』2023年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。