北欧の美しき暮らしを訪ねて 第9回(全10回)私たち日本人のライフスタイルがドラスティックに変わろうとしている今、改めて北欧のスタイルに注目し、学ぶべきことがたくさんあるようです。第1部では小林聡美さんがフィンランドを訪問し、現地で出会った魅力的な人々を通じた素敵な暮らしや住まい、カルチャーをご紹介。第2部では、北欧の名品を日本の暮らしの中でセンスよく楽しむ術をユキ・パリスさんに教えていただきます。
前回の記事はこちら>> 【知的な装い】
大人の女性こそ肌になじむシルバーを
右のネックレスはともに1960年代のもの。左のネックレスは1950年代のジョージ・ジェンセン。ブレスレットは上が1960年代、水晶がセットされた下は1950年代のもの。ブローチはハンス・ハンセン製の1960年代。リングは1930年代のもの。ユキさんが常に身につけ、ユキ・パリス コレクションでも数多く扱うのが、1800年代から1960年代の作家や工房の手作りのシルバーアクセサリーです。
「若い女性の肌には細いゴールドのチェーンなどが似合いますが、大人の肌になじみ、肌映りがよいのは、断然シルバーです」とユキさん。
銀細工の長い歴史をもつスウェーデンとデンマークでは、柔らかく、細工が施しやすいシルバーを使ったさまざまなデザインが生み出されました。
ネックレスに仕立てた1800年代後期の懐中時計のチェーンと現代作家の作品をコーディネート。ブレスレットは、1940年代のジェイ・ニールセン作。リングは1930年代。ユキさんは、プラスティックチューブの現代作家のネックレスと、1800年代の懐中時計のチェーンをコーディネート。
「ブレスレットは想像以上に見る人だけでなく自分も楽しませてくれます。シルバーの一番の魅力は、知的であること。エレガンスには、“知性”も含まれます。年を取れば取るほど、より上級なセンスで知的なエレガントさを加味したいものです」。