日本人好みのフェミニンな煌めき
ビーズやハートシェイプ以外にも、上品なブリオレットカットやシャープなマーキスカットなど、ダイヤモンドの輝きの多様性をうまく取り入れた巧みなデザインが目をひきます。繊細かつ華やかな印象で、女性を美しく彩ります。ネックレス(WG×RG×ダイヤモンド×ピンクダイヤモンド)1億51万円 イヤリング(YG×ダイヤモンド×ブラウンダイヤモンド)3264万円/ともにショパール ●お問い合わせ/ショパール ジャパン プレス TEL:03(5524)8922表情豊かな輝きを生む個性的なカット
解説/山口 遼(宝石史研究家)
今月の「ショパール」は、ダイヤモンドだけのネックレスとイヤリングのセットです。7連のネックレス部分はすべてダイヤモンドに穴を開けて連ねたもので、なんとも豪華です。
硬いダイヤモンドに穴を開けるのは大変ですが、これは最新のレーザー技術を用いています。
古くからインドには、穴を開けたり表面に文字を刻み込んだりしたダイヤモンドがありますが、これほど多数に穴を開けるのは、古代の技術では無理でしょう。
ネックレス上のピンクダイヤモンドを使ったクリップは、自由に位置を動かせますし、取り外して使うこともできます。それにしてもこの数、美しいものを作ろうという執念を感じます。
イヤリングもユニークです。先端に下がっているダイヤモンドはハート形にカットしてありますが、正面から見た大きさの割に非常に薄く、インド伝来のカットです。
インド人というのはどういう訳か、ダイヤモンドをカットして重量、つまりカラット数が減ることを異様に嫌いました。ですから薄い原石を見ると、このイヤリングのように表面だけをそぎ取るようにし、大きさが残るカットを施したのです。
ダイヤモンドというと一般的に丸くて厚みのあるカットを思い出すでしょうが、このようなビーズ状のものもあれば、トーストのように平べったいものもあるのです。なかなかに奥が深いですね。それを感じさせてくれる傑作です。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/栗本 光
『家庭画報』2019年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。