2015年より、関西発のヴォーカル&ダンスグループ「X4」のリーダー、YUYAとしても活動している。 ――悪役からコミカルな役まで、幅広い役柄を演じていらっしゃいますが、作品に臨む際に心がけていることは何ですか?
「毎回いったん自分をゼロにして、そこから役をつくっていくようにしています。“役を演じる”という根っこの部分は一緒だと思うんですが、舞台とテレビ、それから作品によっても表現の仕方は違ってくるので、動き方や声の出し方も意識的に切り替えているつもりです」
――音楽活動と俳優の仕事の切り替えについてはどうでしょう?
「自分の中ではキッチリ区別しています。その場の状況や周りにいる人によって、自然と自分の在り方や意識が変わる部分もありますが、意図的に変えているところが大きいです。僕の中には音楽とお芝居のレールは別々にあって、音楽をやってる松下優也と、俳優をやってる松下優也は別もの。だからミュージカルで歌うときは、音楽の松下優也は背負いたくない。背負ってしまうと、譲れない部分、曲げられない部分がどうしても出てくるんです。それは役にはいらない要素ですから」
――そんな中で、舞台の魅力をどう感じていますか?
「作品や演出家によって、つくり方から違うところが面白いですね。あとはやっぱり、ライブなところ。ただ僕は、芝居の最中は客席をほとんど見ないんです。役にしっかり集中できた舞台では、カーテンコールでようやくお客さんの顔が目に入ってくる感じ。できたら、最前列のお客さんが、作中の人物の圧で思わず目をそらしちゃうくらいの演技をしたいんですよね。もちろん、お客さんに笑ってもらうコメディのときは、また全然違いますけど(笑)」
今年はNHKの土曜時代ドラマ『アシガール』にも出演。羽木成之を演じた。