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なぜ必要?「眼科ドック」。自覚症状なく進む、目の病気は早期発見が大事

2022.10.25

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眼科ドック

どんな検査?何がわかる?
ポイントは画像検査。緑内障や加齢黄斑変性を見つける


眼科ドックでは一般的な視力検査のほか、さまざまな検査機器を使った機能検査や、目の内部を撮影する画像検査、直接目の内部を見る臨床検査などが行われます。その主な目的は、視覚障害の約75%を占める五大疾患(緑内障、糖尿病網膜症、病的近視、加齢黄斑変性、白内障)を発見することです。

視野が徐々にかけていく緑内障は失明原因の第1位。40歳以上の20人に一人に見られますが、自覚症状が少ないため、眼科ドックで発見されて失明を免れた人がたくさんいます。眼圧(眼球の内圧)の上昇により視神経が圧迫されることが原因なので眼圧検査や視野検査で見つかります。


しかし日本人の多くは眼圧が正常でも発症する正常眼圧緑内障です。これは、目の奥を調べる眼底検査で視神経の傷の様子を見て確認します。

眼底は網膜や視神経など見る機能が集約した大事な場所で、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症の有無もここで調べることができます。

眼底検査と並んで重要なのが三次元眼底解析検査(OCT)。眼底に赤外線を当てて網膜の断層を詳細に調べる検査です。二次元の眼底写真でははっきりとわからない緑内障や糖尿病網膜症、加齢黄斑変性の有無や程度も確認することができます。

またスマホやパソコンの普及によって急に増えているドライアイは、検査紙を瞼につけて涙の量を測るBUT検査で調べます。

このように眼科ドックでは、外来受診で行われる何倍もの項目数で目をあらゆる方向から検査します。

視覚障害の原因疾患
眼科ドック

Yamada M, Hiratsuka Y, Roberts CB, et al.:Prevalence of visual impairment in the adult Japanese population by cause and severity and future projections. Ophthalmic Epidemiology.2010 Jan-Feb;17(1):50-7.

発見できる主な病気


●緑内障
●糖尿病網膜症
●病的近視
●加齢黄斑変性
●白内障
●ドライアイ
取材・文 浅原須美 撮影 田中 雅、柳原久子、本誌・大見謝星斗、伏見早織 イラスト 岡部哲郎
『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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