きのこのカリカリ焼き、すき焼き
【器名】有田陰刻丸文皿、灰色釉丸皿文/榎園豊治きのこをメインにした料理を2品紹介します。ひとつはフライ返しできのこを押さえながら、強火で一気に水分を飛ばすようにカリカリに焼いて、きのこの香りと食感を引き出した料理。肉料理にも使えるたれで供します。もうひとつは割りしたで焼き煮して、すき焼きの肉並みにボリュームある食感に仕上げたきのこのすき焼きです。
きのこのカリカリ焼き(写真左)
■材料(3人分)
・ひらたけ…1パック
・まいたけ…1パック
・しめじ…1パック
・エリンギ…1パック
・しいたけ…1パック
・サラダ油…適量
・塩…少々
・こしょう…少々
・たれ…適量
作りやすい分量:にんじん1/2本、たまねぎ 1/2個、りんご 1/2個、にんにく1/2かけ、薄口醤油 25cc、濃口醤油 375cc、日本酒350cc、みりん 350cc、砂糖 110g
■作り方
1)ひらたけ、まいたけ、しめじ、エリンギ、しいたけは石づきを削り落とし、加熱すると縮むので一口大より少し大きめに切る。
2)きのこに添えるたれを作る。にんじん、たまねぎ、りんご、にんにくをすべてすりおろして、すべての調味料と合わせて火にかける。沸いたら中火~弱火で2割ほど煮つめて冷ます。日持ちし、肉料理のたれとしても重宝するのでまとめて作っておき、冷蔵庫で保存しておくとよい。
3)きのこを1種類ずつ耐熱皿に入れて500Wの電子レンジで1~2分加熱する(機種ときのこの量によって変わる)。触ってみて柔らかくしんなりしたらよい。
4)フライパンを火にかけてサラダ油を多めにひく。しんなりさせたきのこをすべて入れ、塩・こしょうして強火で一気に水分をとばすように焼く。フライ返しできのこを押さえながら焼いて、焦げ目がついてきたら裏返す。ベジタリアンでなければ、きのこと一緒に鶏の皮を焼くと旨みが増す。
5)きのこがカリカリになったら、フライパンの中の余分な油をクッキングペーパーで拭き取り、さらに30秒ほど焼き、器に盛る。たれはきのこに直にかけるのではなく添えて供する。
きのこのすき焼き(写真右)
■材料(3人分)
・ひらたけ…1パック
・まいたけ…1パック
・しめじ…1パック
・エリンギ…1パック
・しいたけ…1パック
・割りした…適量(出汁2:日本酒1:濃口醤油1:砂糖0.5の割合)
・練り玉(卵黄ソース)…適量
作りやすい分量:卵黄(ガーゼなどでこしておく)3個、出汁 30cc、薄口醤油小さじ1、みりん 小さじ1
・サラダ油…適量
・ナッツ類(ピスタチオ、カシューナッツ、松の実など)…適量
・花穂じそ…適量
■作り方
1)きのこの下処理は「きのこのカリカリ焼き」の作り方に同じ。
2)割りしたを作る。材料を鍋に入れてひと煮立ちしたら、火からおろして冷ます。日持ちするのでまとめて作り、冷蔵庫で保存する。日本酒を赤ワインに替えるとワインにも合うきのこ料理となる。
3)卵黄を湯煎で練った練り玉(卵黄ソース)を作る。作り方は黄身酢の要領と同じ(「
金時草のおひたし、黄身酢かけ」参照)。
4)フライパンを火にかけてサラダ油をひく。ベジタリアンでなければ、サラダ油と牛脂を合わせると旨みが増す。きのこを加え、強火で一気に水分をとばすように焼いて焦げ目をつける。
5)あらかじめ用意しておいた割りしたを、きのこを炒めているフライパンに好みの量加えて強火で一気にからませる。
6)きのこを器に盛り、練り玉を所々にかけた上に、ナッツ類と花穂じそを散らす。ここでは使用しなかったが、スプラウト(ブロッコリー、マスタード、セロリ、クレスなど)を添えてもおいしい。
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榎園豊治(えのきぞの とよはる)
「六雁」店主。銀座並木通りにある日本料理店「六雁」初代料理長。京都、大阪の料亭・割烹で修業を積み、大津大谷「月心寺」の村瀬明道尼に料理の心を学ぶ。その後、多くの日本料理店で料理長を歴任、平成16年に銀座に「六雁」を立ち上げた。野菜を中心としたコース料理に定評がある。
「六雁(むつかり)」東京都中央区銀座5-5-19 銀座ポニーグループビル6F・7F
電話 03‐5568‐6266
営業時間 17時30分~23時
定休日 日曜日、祝日
(営業時間は変更になることもあります。事前に店舗にご確認ください)
URL:
http://www.mutsukari.com