イタリア発の「クルチアーニ」は、私が全幅の信頼を寄せるブランド。トップクオリティのカシミヤは、とろけるような肌触りで、もちろんチクチクとは無縁! 特に私が気に入っているのは、シルクカシミヤのニットです。シルクの光沢感と柔らかなカシミヤをブレンドしたトップスは、「肌着感覚」で着たくなるような滑らかさ。イタリアブランドらしい発色の良さと、フィット感のあるシルエットで、ジャケットのインに着るのにもぴったり。少々値が張りますが、ほつれづらく、型崩れもしにくいので、長く愛用できることを考えれば、決して高額ではないと思います。
1784年創業、英国の老舗ニットウエアブランド「ジョン スメドレー」。最高級の天然素材を用いて、高い職人技で編まれるニットは、素肌の上に着てもチクチクせず、快適な着心地。たくさんの種類のニットがありますが、私が好きなのはエキストラファインメリノウールのもの。メリノ種の羊毛をウーステッド加工した繊維を、ファインゲージで編み上げたニットは、軽くて柔らかで、上品な艶があるのも気に入っています。オーセンティックなデザインなので、ベーシックなデイリーウエアとして常にワードローブにスタンバイしています。
私の「首回りのチクチク」を救ってくれたのが、こちらの「ジョンストンズ オブ エルガン」のカシミヤのストールです。英国王室御用達ブランドであり、チャールズ国王も愛用しているというスコットランド発の名門「ジョンストンズ オブ エルガン」。1797年の創業以来一貫して、原毛の仕入れ、染色、紡績、織り・編み、仕上げという全行程を自社で行い、徹底した品質管理の下で紡ぎだされるカシミヤやウールは、肌当たりがとても柔らか。私は昔からチェックの大判のカシミヤストールを愛用していますが、思わず顔をうずめたくなるほど。寒い冬に、首回りに優しい温もりがあると幸せですよね。「ジョンストンズ オブ エルガン」のカシミヤストールは、チェックのバリエーションが豊かなので、選ぶのも楽しい! 今季はベージュ×サーモンオレンジのストール(8)を狙っています。
ニットは実際に着てみて、自分の肌と相性のいいものを見つけることが大事です。私の経験上、やはりカシミヤやウールそのものの品質が高いものほど、チクチクしにくく、肌に優しいと確信しています。皆さんも、一生お付き合いできるニットブランドに巡り合えるといいですね。
●お問い合わせ
ストラスブルゴ カスタマーセンター
電話:0120-383-563
リーミルズ エージェンシー
電話:03-5784-1238
ジョンストンズ オブ エルガン
電話:03-6427-9452
フォレストパイン・デザインラボ
電話:03-5786-2323
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。「迷い世代の服選び」記事一覧>>
撮影/大見謝星斗 編集協力/湯澤実和子