連載「迷い世代の服選び」スタイリストのおおさわ千春さんが、「何を着たらいいのかわからない」と悩みがちな“迷い世代”の大人に向けて、おすすめのファッションアイテムをご紹介する連載。今回は、感度の高い大人の女性たちの間で絶大な人気を誇る「ヴァレクストラ」のバッグをフィーチャー。数あるコレクションの中から、おおさわさんが選んだ「今買うべきバッグ」とは……?
連載一覧はこちら>>
どんなスタイルにも映える、「ヴァレクストラ」の名品バッグ
スタイリストとして、日々、様々なブランドやトレンドを見ていますが、今、すごく勢いがあるなと肌で感じるのが「ヴァレクストラ」です。実際、街中でも「ヴァレクストラ」のバッグを手にしている方を見かけることが増えたように思います。
この人気ぶりに、「やっぱり来たわね!」と内心深く納得している私。私自身、以前から「ペルガメーナ・ホワイト」と呼ばれるクリームホワイトのトートバッグや小物類を愛用しており、軽量であること、堅牢な作りでたくさんモノを入れても型崩れしないこと、レザーに質感がありキズが目立ちにくく、白でも気を遣わずに持てること、どんなスタイルにも合うこと……と、「ヴァレクストラ」のよいところを実感していたので、そのうちブームが来るだろうと予想していたのです。
1937年にミラノで誕生した「ヴァレクストラ」。職人が手仕事で仕上げるバッグは「あえてロゴを出さない」スタイルで、真の上質を愛する人々の間で高い人気を博してきました。質感がある表面が特徴のレザーを用い、端の部分にブランド独自の染料であるブラックカラーを手作業で塗り重ねたコスタ仕上げを施すことで、ひと目で「ヴァレクストラ」とわかる、モダンなデザインが特徴。
また、すべてのバッグにはシリアルナンバーが刻まれており、職人がいつ製造したのかを確認できるようになっているところにも、モノ作りへの愛とプライドを感じます。レザーの色出しにもこだわりがあり、どの色をとっても、ニュアンスのある上品なトーンなのも私好みです。そして何より、「バッグが主役になる」のではなく、どんなスタイルにも優しく寄り添い、持つ人をさりげなく特別な存在に見せてくれる懐の深さが、人気の理由だと思います。
美しさと機能性を兼備したアクティブなトートバッグ
1:バッグ「ミラノ マイクロ」(縦17×横21×マチ11cm)62万7000円、2:バッグ「ミラノ ミニ」(縦22×横26×マチ14.5cm)69万3000円、3:シルクバンド3万4100円、4:ウォレット(縦9×横12×マチ2cm)14万9600円、5:キーケース(縦11×横6cm)5万5000円、6:眼鏡ケース5万5000円、7:チャーム(フラワー)6万6000円、/以上すべてヴァレクストラ(ヴァレクストラ ジャパン)
2023年の秋冬コレクションで登場した「ミラノ」コレクション。ミレプンテカーフスキンを使用し、シグネチャーである「イジィデ」バッグと同じレクタングルのクラスプを使用したモダンなデザイン。開口部には、ワンタッチで開閉できるマグネット付きのフラップが付いており、中身が見えない配慮も。取り外し可能なストラップ付きで、クロスボディにもなるのも便利です。日常のあらゆるシーンに寄り添うバッグとしておすすめしたいコレクションです。
脇に沿うように仕立てられた彫刻的な造形美
1:バッグ「ヴィヴィ」(縦33×横37×マチ9cm)56万1000円、2:眼鏡ケース(ストラップ付き)7万3700円、 3:バッグ「ヴィヴィ ミニ」(縦27.5×横31×マチ7cm)45万1000円〈参考色〉、4:チャーム(フクロウ)2万9700円/以上すべてヴァレクストラ(ヴァレクストラ ジャパン)
肩にかけたときに脇での収まりがいいよう、特別にソフトに仕上げられたミレプンテレザーを使用したホーボーバッグ「ヴィヴィ」。「ヴァレクストラ」を象徴する、建築的な感覚を投影したシルエットで、カジュアルでもどこか端正な印象。チャームも充実しているので、バッグの色とコーディネートしながら遊ぶのも素敵だと思います。
高い職人技を駆使したグラフィカルな「イジィデ」バッグ
1:バッグ「ミニ イジィデ インターシャ」(縦16×横22×マチ12cm)67万1000円、2:チャーム(バタフライ)6万6000円、3:バッグ「ミニ イジィデ インターシャ」(縦16×横22×マチ12cm)68万2000円、4:シルクバンド3万4100円、5:バッグ「ミニ イジィデ インターシャ」(縦16×横22×マチ12cm)66万5500円、6:バッグ「ミニ イジィデ シアリング」(縦16×横22×マチ12cm)68万2000円/以上すべてヴァレクストラ(ヴァレクストラ ジャパン)
シグネチャーである「イジィデ」は、私の憧れのバッグのひとつ。買うときは、「ペルガメーナ・ホワイト」と名づけられたクリームホワイトと決めています。この色は、羊皮紙と呼ばれる紙からインスパイアされたのだそうで、少し黄みがかかった優しいトーンが特徴。
私は、この「ペルガメーナ・ホワイト」のトートを愛用していますが、本当にどの色の服にも合うんです! そして、今季、新作として、「ペルガメーナ・ホワイト」とブラックで大胆なラインを描いた「インターシャ」コレクションが登場。「インターシャ」とは、象嵌細工のようなインターシャ技法を用いてグラフィカルな模様をレザーで描いたもの。
「ヴァレクストラ」に伝わる高度なクラフツマンシップの賜物だと思います。6は、柔らかなシアリング素材で作られており、冬ならではの贅沢を楽しめるデザイン。二つ目の「イジィデ」には、こんなアートピースのようなバッグを手に入れるのが夢です。
いかがでしたか? きっと、今すぐ「ヴァレクストラ」のバッグが欲しくなったのではありませんか?(笑)クリスマスももうすぐ。一年頑張った自分へのご褒美に、これからのモチベーションになるバッグを手に入れるのも素敵だと思います!
●お問い合わせ
ヴァレクストラ(ヴァレクストラ ジャパン)
電話:03-5615-2379
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。「迷い世代の服選び」記事一覧>>