連載「迷い世代の服選び」スタイリストのおおさわ千春さんが、「何を着たらいいのかわからない」と悩みがちな“迷い世代”の大人に向けて、おすすめのファッションアイテムをご紹介する連載。今回は、今年創業100周年を迎え、ますます注目を集めるフェンディをフィーチャーします。
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創業100周年! デイリーに活躍するフェンディの魅力
春の訪れが待ち遠しい今日この頃。皆さんは既に春支度を始めていますか? シーズンの頭には「今季の注目ブランドはどこ?」と聞かれることが多いのですが、私のイチオシはズバリ、フェンディ。
創業100周年という節目の年を迎えた今シーズンは、創業年である1925年前後にブームを巻き起こしたアールデコのムードを色濃く反映したコレクションを発表。レディ・トゥ・ウエアとクチュール、ハンドメイドとマシンメイド、イブニングウエアとデイウエアを融合しながら伝統と革新を称え、歴史を振り返りながら未来を見据えたコレクションとなりました。
私が考えるフェンディの魅力とは、全てにおいてバランスの取れた「真ん中」であるということ。「真ん中」とは、エレガントさとカジュアルさの匙加減が絶妙という意味。どんな服にも合わせやすく、違和感なくデイリーに溶け込みつつ、コーディネートを底上げしてくれるブランドがフェンディなのです。実際にコレクションを見ても、上質な素材や卓越した職人技を駆使しながら、日常にフィットするデザインと機能性も兼備されており、その「洗練された無造作感」が実に贅沢。さりげないけれど、「いいもの」とわかる最高級のデイリーウエア……今回のコレクションにもそんなアイテムがたくさんありました。それでは、実際にオススメのアイテムをご紹介していきましょう。
アイコンバッグがモダンに進化した新作

右上:「マンマ バゲット ラージ」(縦22×横 31.5×マチ 12cm)54万6700円 右下:「マンマ バゲット スモール」(縦13×横16×マチ10cm)36万8500円 左:「ピーカブー ソフト スモール」(縦19×横29×マチ12cm)68万7500円/以上すべてフェンディ(フェンディ ジャパン)
今シーズンは、タイムレスな2つのアイコンバッグがソフトなイメージになって新登場したのですが、これがとても可愛いのです! 右2つの「マンマ バゲット」は、100周年を祝してアーカイヴから復活したもの。オリジナルのコードとスタイルの特徴はそのままに、現代的なひねりを加えながら再構築したデザインはさすが。滑らかなナッパレザーを使用し、ドローストリングで開閉する新しいスタイルに進化しました。手首にかけてリストレットバッグになる他、スモールサイズは取り外し可能なストラップをつけるとクロスボディにもなる便利な仕様。
「ピーカブー ソフト スモール」(写真左)は、2024年秋冬に登場した「ピーカブー ソフト」の最新バージョン。柔らかなカーフレザーで、ハンドルに装着することができる調整可能なストラップでクロスボディにも変身。多用途に活躍しそうです。私も「ピーカブー」は愛用していますが、この新作は、レザーが更に柔らかく軽くなっていて感激。また欲しいバッグが増えました!
「ピーカブー」にスモールレザーグッズが仲間入り

右上から時計回りに、カードケース(縦15×横 12.5×マチ 1.5cm)10万4500円、カードケース(縦8×横 13×マチ 1cm)8万5800円、三つ折り財布(縦8×横 10×マチ 3cm)10万7800円、チャーム16万2800円〈予定価格〉、スカーフ7万1500円、チャーム10万7800円〈予定価格〉、チャーム9万200円/以上すべてフェンディ(フェンディ ジャパン) ※チャームはともに3月中旬発売予定
上質なレザーと、使い勝手の良いフェンディの小物のファンで、お財布と名刺入れを愛用している私が、次に狙っているのが「ピーカブー」の新作スモールレザーグッズ。ローマの馬具職人の技術とクラフツマンシップを再解釈した「セレリア」の最高級カーフレザー「クオイオ ローマ」に、ハンドステッチが施された小物は、どれも大人にぴったりの愛らしさ。「ピーカブー」のフォルムがそのまま手のひらサイズになった日本限定のカードケース(右上)は、遊び心があるデザインで、ビジネスシーンでもカンバセーションピースになりそうですよね。パイナップルがモチーフのチャーム(左下)、ハチミツの瓶(上段中央)がモチーフになったチャームなど、どれもウィットに富んで、見るだけで楽しい気持ちになれます。
アクティブな女性に似合うエフォートレスなスタイル

シャツ21万7800円〈予定価格〉、スカート45万6500円〈予定価格〉、バッグ(縦15.5×横 20×マチ 11cm)63万2500円、チャーム10万7800円〈予定価格〉、シューズ22万5500円、バングル10万7800円、ピアス16万2800円、サングラス7万8100円/以上すべてフェンディ(フェンディ ジャパン) ※シャツとスカート・チャームは3月中旬発売予定
軽やかなシルクメッシュのプリントシャツやチュールスカートに施された繊細なビーズ刺繍に、1920年代のアールデコのムードが漂うルックがこちら。一見エフォートレスでありながら、最高の職人技を駆使して作られたアイテムはフェンディの精神を体現しています。フェンディの洋服は、実際にこれを着て「行動する」女性のことを考えて作られているので、動きやすく軽やかで、とにかく着心地がいいんです。ドレッシーなスカートにメンズライクなポロシャツ風のトップスを組み合わせたモダンなスタイリングも、是非参考にしてみてださい。
いかがでしたか? 私の言う「真ん中」の意味、お分かりいただけたでしょうか……? 100周年を迎えて、ますますパワーアップするフェンディ、是非チェックしてみてください!
●お問い合わせ
フェンディ/フェンディ ジャパン
電話:0120-001-829
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。「迷い世代の服選び」記事一覧>>