寝室のカーテンもトミタテキスタイルでオーダー。ある程度の遮光性があるインポート生地をセレクトした。Tips2
さまざまなベッドリネンを受け止める色と柄
世の中に溢れる多彩なインテリアファブリックの中から、いざカーテン生地を選ぶとなると、どんな色柄にすればよいのか迷う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ぱっと場が華やぐ柄ものやアクセントカラーになる色彩で楽しむのも一案ですが、これまでさまざまなスタイルを用いてきた多美保さんがたどり着いたのは、空間に溶け込むようなシックなトープ色のストライプでした。
「特に、休息時間を過ごす寝室は落ち着いた雰囲気がふさわしいと思います。寝室全体のインテリアはニュートラルな趣にして、ベッドリネンで気分を替えるんです。無地に近いけれども無地ではない、カジュアル、クラシック、モダンとさまざまなスタイルのベッドリネンを受け止めてくれる色柄を選んでいます」
寝室の掃き出し窓に掛けられたカーテンの太いストライプ柄は、無地のように平面的にはならず、しかしながら同系色なのでコントラストが強すぎて目が疲れることもありません。
さらに、床のカーペットの色を合わせているのもポイント。圧迫感なく空間に広がりが生まれます。
馬毛を用いた織りのカーテンに、裾35㎝分同色の生地がはいである。裾には棒状の重りが入っており、カーテンのフラットさが保たれている。 「丈が短すぎるのはあまり好きではない」と、裾が少したわむくらいに長く直した寝室のカーテン。エレガントなドレープが出る。Tips3
別布で丈の長さを調整して、長く大切に使う
部屋に美しくなじませるためにも、カーテンの丈はインテリアや生地の質感に適した長さにするのが大切だという多美保さん。
リビングのパネルトラックのカーテンは、床すれすれにすっきりと。寝室はドレープを描く布の表情が美しく見えるようあえて長めに仕立ててあります。
「リビングのホースヘアのカーテンは、10年ほど前に作ったものです。理想的な生地を見つけて、一生ものとして使いたいと思い購入を決めました。その後、幾度か引っ越しをしたのですが、その度に窓に合わせてサイズを直しているんです」
裾部分をよく見てみると、同色の別生地が足されています。寝室のカーテンもしかり。
ストライプの濃い色と同色の布を約62cmはいで長さを調整。丈が足りない分をつけ足したという印象にならないよう、元々のストライプ生地をあえて数十cmカットし、全体のバランスを取りました。
“簡単に買い替える”のではなく“お気に入りを直しながら大切に使う”という、多美保さんのモノとの丁寧な付き合い方を感じさせるアイディアです。