3.古田織部美術館
本阿弥光悦作-青替り赤筒茶碗 銘「有明」。天下一の武家茶人・古田織部の世界を秋の気配ただよう北山で
最後にご紹介する「古田織部美術館」は目の前に「京都府立植物園」があり、美術鑑賞とともに紅葉散策も楽しめる立地です。市営地下鉄烏丸線北山駅から徒歩約3分と、アクセスも便利。
府立植物園の北側にあり、年3回に分け、コレクションを開催。古田織部ゆかりの貴重な茶道具の数々
美術館の名前にもある古田織部は、安土桃山時代の武将で、千利休亡き後、天下一の茶人と称された人物。彼が自作した茶杓や書状、織部好みの茶道具のほか、太閤秀吉はじめ織部と関係のあった茶人ゆかりの茶道具を約500点収蔵しています。
野々村仁清-作 色絵-蓬菖蒲文茶碗。この秋の目玉は本阿弥光悦の茶碗
2020年1月14日(火)まで「館蔵 名品展」を開催中で、新たに発見された本阿弥光悦作の色替り赤筒茶碗 銘「有明」のほか、蜂須賀家伝来の長次郎作 赤茶碗、玄悦御本釘彫茶碗などの初公開史料を一挙に公開。
黒織部-六波文茶碗。織部が仕えた織田信長・豊臣秀吉・豊臣秀頼をはじめ、織部ゆかりの武将や豪商たちが愛蔵した茶道具、刀剣、甲冑など、選りすぐりの名品・珍品50点を展示しています。
茶道具鑑賞のあとは植物園散策へ
鑑賞後は、ぜひ、お向かいにある京都府立植物園へ。秋は園内でバラ展や菊花展を開催し、11月中旬からは紅葉のライトアップが楽しめます。
ご紹介した3軒いずれの美術館も、京都の街中から電車で30分以内の立地。芸術も自然も身近に感じられ、京都の秋を満喫できます。
古田織部美術館
京都市北区上賀茂桜井町107-2地下1階
電話 075-707-1800
開館時間 9時30分~17時30分(最終入館17時10分)
休館日 会期中無休
入館料 一般500円
http://www.furutaoribe-museum.com 西村晶子/Shoko Nishimura
京都の老舗から新店まで、食を取り巻く文化などを独自の目線で取材。20数年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。
表示価格はすべて税抜きです。