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一般の人間ドックでは拾えない兆候に気づくために。今受けたい「運動器ドック」

2022.11.11

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早期発見こそ長生きの鍵 第19回(全23回) 幸福寿命を延ばすために今こそ、カラダの総点検を!前回の記事はこちら>>

骨・筋肉・関節の状態を調べ、力強い足腰をキープ「運動器ドック」


長時間歩くのがつらい、膝や腰が痛むなど、足腰の衰えを感じ始める40、50代。加齢に伴う筋肉量や骨量の低下は、運動や食事内容の改善によって緩めることができます。将来も元気に動ける体のために、今の運動器の状態を調べ、対策にとりかかりましょう。

運動器ドック

慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター教授 石田浩之先生

慶應義塾大学医学部卒業。専門は内科、スポーツ医学。同大学病院内科、老年科を経て2009年よりスポーツ医学研究センターへ。生活習慣病の運動療法を中心とした外来診療も行う。

なぜ必要?
一般の人間ドックでは拾えないロコモやサルコペニアの兆候に早く気づく


健康寿命と平均寿命の差をいかに縮めるか。超高齢化社会が抱える大きな課題を解決するには、運動器(身体運動を担う骨格、関節、筋肉、神経などの総称)の機能をできるだけ長く維持し、ロコモ、サルコペニア、フレイル(下の表参照)などの要介護要因を防ぐことが重要です。

「要介護要因」3つのキーワード
運動器ドック

しかし運動器の評価は一般の健康診断や人間ドックの検査項目には含まれていないのが実情。「そのため気づかないうちに骨量や筋力が衰えて身体機能が著しく落ち、要介護状態になる高齢者が少なくありません。ここに運動器に特化した検診の必要性があります」(石田浩之先生)。

特に歩行機能を支える筋肉や骨の量は、個人差はあるものの20代にピークを迎え、40代まではほぼ横ばい。60代以降、加齢に伴って徐々に低下し、ある一線を下回ると身体機能を維持できず日常生活に支障が出てきます。「その境目をできるだけ先延ばしにする対処法は2つ。骨量・筋肉量のピークを高めておくこと、そして運動や食事など生活習慣を改善して低下のスピードを緩めることです」(石田先生)。

膝関節症や腰椎などの変形性疾患も、体幹や膝回りの筋力強化などで関節への負担を減らすことで、変形の進行や症状の発現を先延ばしにできる場合があります。

このような人におすすめ


●最近、よくつまずく
●歩くのが遅くなった
●運動不足が気になる
●自分の骨量・筋肉量を知りたい
●身の丈に合う運動習慣を始めたい
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