写真/PIXTA毎日をちょっと豊かにする明かりと香り
パリのキャンドルショップ6選
(パリ特派員:大島 泉)
フランスで暮らすと、個人宅でのディナーやパーティに招かれることが多くあります。
どんなお宅へ伺っても感心するのが、香りの使い方と照明の使い方です。
特に、暖炉や戸棚の上に置かれたアロマキャンドルは、抑えめの間接照明の室内に温かい香りと明かりをもたらして、パリジェンヌの日常にすっかり溶け込んでいます。あまりに印象的で素敵な香りに、これどこの?とつい聞いてしまいます。
そこで今回は、パリらしいアロマキャンドルならここでという、パリ発のおすすめのお店6軒を紹介しましょう。
フランスのキャンドルの代名詞ともいえる2大ブランド
まずご紹介する2店は、いずれも日本でも手には入る有名ブランドですが、本店ならではの雰囲気を楽しめ、ここにしかない商品もあるのでぜひ行ってみてください。
1.diptyque (ディプティック)
50種のフレグランスキャンドルが有名本店のインテリアは、シックなパリ左岸のイメージそのもの。1961年に生まれたディプティックは、美術学校出身の3人組が作った香りのブランドです。
なかでも50種のフレグランスキャンドルが有名で、パリジェンヌのアパルトマンで見かける確率の一番高いブランドです。
サンジェルマン大通り34番地にある、創業時からの本店。サンジェルマン大通り34番地にある、パリ左岸のアパルトマンのエッセンスを集約したような本店には、キャンドル以外にもオードトワレ、石鹸、ルームフレグランス、ボディケア製品まで、様々な香りの製品が多数揃っています。
オーバル型のラベルがトレードマークのキャンドルの新作「イリス」は、優しい中に苦みも感じられるアヤメの香り。50€。ディプティックの代表的な香りといえば、「BAIES」(ブルガリアローズとカシスの葉)や「FEU DE BOIS」(焚き火を思わせる温かい木の香り)。他にもフローラル、フルーティ、ウッディ、スパイシーなど50の香りが系統ごとに並べられているので、比べて迷いながら選ぶ楽しみがあります。
店員が一つひとつ瓶からキャンドルをクッションの上に抜いて、瓶の内側に残った香りを嗅がせてくれ、買い物にじっくり付き合ってくれます。
パリでしか買えない、シティーキャンドル「PARIS」60€。パリの店でしか買えないシティ・キャンドルシリーズの「PARIS」(爽やかなシプレー系)もお土産に人気だそう。
diptyque (ディプティック)34 boulevard Saint Germain 75005 Paris
電話 +33 (0)1 43 26 77 44
営業時間 10時〜19時
定休日 日曜
https://www.diptyqueparis.fr2.Cire Trudon (シール・トリュドン)
記憶に残る、独特の世界観のある香り左岸のセーヌ通りにある本店。創業はなんと1643年、ルイ14世時代の宮廷にも納めていたという、キャンドル業界最古の歴史を誇るシール・トリュドンは、パリ左岸に本店があります。
金色のラベルで知られるアロマキャンドルは27種類。どれも一度嗅いだら忘れられない、独特の世界観のある香りで知られています。
新作の「SIX」は第六感に働きかけるフローラル系の香り。75€。モロッコのミントティーをイメージした「ABD EL KADER」、立ち上るようなフローラル系の「JOSEPHINE」、大聖堂に漂う高貴なお香を思わせる「SPIRITUS SANCTI」などが代表的です。
ナポレオンが作らせた「IMPERIAL」のカメオ入りはパリの店限定。75€。パリでしか手に入らないのは、ナポレオンが息子の誕生を祝って作らせたという「IMPERIAL」。8cmに成形された黒い蝋燭に、ゴールドのカメオが入ったその姿、当時のものと同じだそう。使うのがもったいない姿ですね。タイムやローズマリー、ラベンダーを合わせ心地よい香りつきです。
燭台に立てて使うタイプのキャンドルも、色や太さや形が多様。このお店にこれを買いに来る常連も多い。また老舗らしく、燭台用の蝋燭も様々な色とサイズで壁にぎっしりと並んでいます。これらは香りはついていません。
一つの原料の香りをシンプルに表現した、別ブランド「Carrière Frères」のキャンドル。ピュアな「ジャスミン」40€。さらに、自然の原材料一つひとつの香りを表現した別ブランド「CARRIERE FRERES」のキャンドルも揃っているとあって、ここだけの発見もたくさんあります。
Cire Trudon (シール・トリュドン) 78 rue de Seine75006 Paris
電話 +33 ( 0)1 43 26 46 50
営業時間 月曜11時〜19時、火曜~土曜10時〜19時
定休日 日曜
https://trudon.com/eu_fr/