春から初夏の花壇に！ 鮮やかな色で大活躍の「キンギョソウ」を植えてみて

キンギョソウ

矮性の人気品種‘ツィーニー’シリーズ。半八重咲きの花はぷっくりしてボリューム感があります。明るく鮮やかな花色が豊富に揃っているのも魅力。草丈は約30cm程度。

■属科・タイプ：オオバコ科の一年草
■花期：4月中旬〜6月

■草丈：20〜120cm

矮性から高性まで、鮮やかな花色で春〜初夏の花壇を彩ります

春から初夏の花壇で鮮やかな花色を見せてくれるキンギョソウ。同じような草丈のストックと間違えられることも多いのですが、ストックは晩秋〜春と花期が異なります。花をアップで見るとぷっくりしていて、口を開けた金魚に似ていることがキンギョソウという名前の由来です。英名はスナップドラゴン。日本ではかわいい金魚なのにイギリスでは龍と、同じ花でも印象はずいぶんと異なるようです。

キンギョソウといえば、すらりとスマートな茎に穂状の花を咲かせる姿が思い浮かびますが、こんもりと茂る矮性種もあり、春〜初夏の花壇ではどちらも大活躍しています。

矮性種は、春にはチューリップの足元を隠すために、初夏にはアリウムなどの足元を賑やかにするためによく利用されます。矮性種の中でもセミダブルのボリュームある花を咲かせる‘ツィーニー’シリーズは大人気。つやがある鮮やかな花色が花壇をさらに華やかにしてくれます。


高性種も種類が豊富で、ボリューム感のある花穂が楽しめます。白花は‘レジェ ホワイト’、ピンクのグラデーションは‘レジェ ピンクソーダ’、オレンジ色は‘カリヨン サーモン’。

高性種の花壇後方での活躍も見逃せません。春の草花は草丈が低めのものが多いので、高性のすらっとした穂状の花は貴重な存在。それが花壇の後方に加わると、奥行き感が出て花壇全体がぐっと立体的に見えるようになります。高性種には、一重咲き、八重咲きのほかカップ状に花が開くペンステモン咲きなど、花の形にも変化があり、イメージに合わせて異なる花形を組み合わせることもできます。

なお、キンギョソウは原産地の地中海沿岸では宿根草ですが、日本では夏の高温多湿に耐えるのが難しいことから一年草扱いとされています。

栽培の難易度

日当たり、風通しともによい場所で、水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。水やりは雨まかせでかまいませんが、土壌がからからに乾燥しているときには株元にたっぷり水やりします。乾燥には耐えますが、多湿に弱いので、水のやりすぎに気をつけます。開花期間に次々と花が咲くので、終わった花は随時摘み取ると最後まできれいな状態で楽しめます。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる