楽屋着だってmade by石田さん!
こちらは、昨年から石田さんへリクエストしていた楽屋着。映画や舞台・ドラマなどの現場で、お弁当を食べる際に借りたきものを汚さないようにと、衣装さんから着せられた上っ張りがアイディアソース。
原型は使わなくなったきもので、後ろ前を逆に袖を通して紐で結ぶだけというシンプルな仕組みです。そこに石田さんの、さらなるアイディアが加わりました。
1)お弁当をこぼしても気軽に洗えるように、セオアルファの洗えるきものを使用。
2)脱ぎ着がしやすいように対丈に調整。
3)動きやすいように、衿もとは丸くカットして袖は薙刀(なぎなた)フォルムに。
後ろから見ると、きものの原型がイメージできます。撮影中盤ともなると、まだ1歳に満たない愛犬・晴の輔が「早く終わらないかなぁ」と、いじけモード。柴田さんがすかさずご機嫌伺いに。
●Information●
こなれた着姿が叶う石田節子流着付け教室
柴田理恵さんも時折足を運ぶ石田節子さんのお店は日本橋にあります。スタイリストのかたわら、「石田節子流着付け教室」を主宰。補整や特殊な器具を一切使うことなく、わずか3本の紐のみで誰でも簡単にきものを着られるノウハウを構築。30~40代の初心者はもちろん、子育てが一段落し再びきものと向き合いたいという50代以上の世代からも人気を集めています。
その特徴は、少人数制であることはもちろん、講師も長襦袢姿から同じ所作をくり返してくれること。きものを脱いでは着る、帯を結んでは解く……という工程を1回120分の間で何度もくり返し、短期間で手に覚えこませます。自分で着られるようになるコースは6回3万円~。90分の体験レッスン3000円やオーダーメイドレッスン120分1万円など、手軽に始められる料金設定も喜ばれているそうです。
着付け教室には、石田さん好みの織りのきものを中心としたセレクトショップが隣接。振袖や留袖、七五三などのハレの日のレンタル衣装も石田さんが厳選した一点ものを揃えています。要予約で、柴田さんのように譲られたきもののリメイク相談も受けているので、ぜひ箪笥で眠っているアイテムを甦らせてはいかがでしょう。
Information
石田節子流着付け教室
東京都中央区日本橋富沢町9-9矢島ビル2階
柴田理恵(しばた りえ)
女優。1959年、富山県に生まれる。1984年に劇団「WAHAHA本舗」を旗揚げ。舞台やドラマ、映画など女優として幅広い作品に作品しながら、バラエティ番組で見せる豪快でチャーミングな喜怒哀楽ぶりや、優しさにあふれる人柄で老若男女を問わず人気を集めている。趣味は料理。愛犬家としても知られる。
●1918年に富山県の海岸部でおきた米騒動の史実をもとに、家族にご飯を食べさせたいと願う女性たちの奮闘を痛快に描いた映画『大コメ騒動』。富山出身の柴田さんも、米屋の女将の妹役を熱演しました。2021年1月8日から全国絶賛公開中、是非ご覧ください。
撮影/岡積千可 スタイリング・着付け/石田節子 ヘア&メイク/光倉カオル 取材・文/樺澤貴子