クレマチスは品種豊富で、系統によって花期が異なるのも魅力
クレマチスというと一般的には、初夏に咲く、風車のような大きな花が思い浮かぶことでしょう。この冬季に咲くクレマチスは、淡紫やブルー系、ピンクや赤系と花色が豊富で、ちょうど同じ時期に咲くバラと、花形が異なることから、お互いを引き立て合う相性のよい組み合わせとして知られています。
最近では4月〜5月にかけて花咲くモンタナ系も人気が高まり、旺盛な生育力を利用してパーゴラ仕立てにしているガーデンもよく見かけるようになりました。 ただ、冬咲きの系統があることは意外に知らない人も多く、ぜひ一度花菜ガーデンでそのかわいらしさを愛で、ご自宅の庭でも育ててほしいと思います。
花菜ガーデンで見られる冬咲きクレマチスは、シルホサとその系統、およびアンシエンシスです。シルホサはポルトガルの原種で、シルホサ系は地中海沿岸地域と小アジアが原産。いずれも落葉性タイプです。夏の間は休眠し、涼しくなり始める秋口から生育します。花菜ガーデンでの花期は10月中旬~1月ですが、同じシルホサ系でもバレアリカは開花が遅く、12月~2月に花が楽しめます。
こちらでは2種類のシルホサ系が楽しめるので、時期をずらして愛でに行くのもおすすめです。 アンシエンシスは中国原産のカンパネラ系の原種で、常緑タイプ。下向きに咲く乳白色のベル形の花が愛らしく、その花姿から「ウインターベル」と呼ばれることもあります。
冬咲きクレマチスは基本的には白花で、派手さはないものの、清楚でエレガントな雰囲気が魅力。一度咲いている姿を見ると、自宅の庭でも咲かせたくなりますよ。
ベル形の花がたくさん咲くアンシエンシス。常緑タイプで生育力旺盛なのでアーチやフェンスに利用すると美しい景色に。写真/PIXTA