近年「聖地巡礼」、そして「ご朱印めぐり」が老若男女に大ブーム。そんなブームについて護国寺僧侶の伊澤元祐さんに伺いました。
伊澤元祐さん
護国寺僧侶。総本山長谷寺を経て、護国寺に勤めて20年。「修養会」(毎朝6時~)では事務局を担当。「檀家にこだわらず、誰でも気軽にお寺にいらしていただきたいですね」とおっしゃいます。撮影/淺岡敬史「近年、ほうぼうへ旅行された方が最後に行き着くのが“クルージング”のような贅を尽くした旅か、“四国巡礼”だといわれてます。巡礼には信仰心に加えて、土地の美味しいもの、珍しい風景、思いがけない人との出会いなどたくさんの楽しみが詰まっています。昔、伊勢詣でや熊野参拝が庶民の娯楽であったように、今でも私たちの心を捉えるのでしょう」と伊澤さん。
巡礼では、ご朱印めぐりをされる方が多数。ではこのご朱印とは?
「ご朱印の文字は真言であり、本尊そのものを梵字で表したとてもありがたいものなのですよ。これは功徳を積んだ証でもありますから、ご朱印帳は末長く大切にし、ご家族に残すもよし、いずれご自分が現世を離れる時にはお棺に入れてもらうと、閻魔さまのお裁きの時にあなたを守るミラクルパスポートになるかもしれません」。
しかし気をつけることが一つ。ご朱印はスタンプラリーのようにただ集めたり、数を競うものではありません。真摯な気持ちで納経をした時に受けられるものであることをお忘れなく!