和のコーディネートにも調和するシックな紫色のナプキンの中には、シルバーのペーパーナプキンを入れておく。Tips2
ナプキンとペーパーナプキンを併用する
それぞれの折敷の上に置かれている、多美保さんオリジナルデザインのナプキン。
封筒型に畳むと“どうぞ召し上がれ”という意味を表すフランス語“ボナペティ”という刺繍が現れ、おもてなしの心をさりげなくゲストに伝えます。そのナプキンに多美保さんは、もうひとアイディアをプラス。封を広げると、中からペーパーナプキンが現れました。
「ナプキンは本来、食事中に服が汚れないように膝に掛けたり、手や口もとを拭うものですが、ナプキン自体を汚してしまうことに気が咎める方もいらっしゃいます。ペーパーナプキンも用意して、気を遣わせないようにしています」。さりげない心配りを感じるアイディアです。
オーブンで焼いたトマトに、醤油漬けのイクラをのせて、すりおろした柚子の皮をふりかけた前菜は目に鮮やかで、食卓映えも抜群。Tips3
お盆代わりに使えて重宝する木の板皿
この日、多美保さんが前菜にしたのは、鍋と同じく後藤加寿子先生から教わった“トマトのオーブン焼き”。
「トマトとイクラを取り合わせる意外性に驚きましたが、本当に美味しくて簡単に作れ、何より色合いがきれいで、テーブルに華やぎをもたらしてくれます」。料理の鮮やかな色彩が映える、木工芸作家の羽生野亜さんの板皿に盛り付けました。
「木の板皿は、キッチンで仕上げた料理をそのままテーブルへ運ぶようなシーンで、木のお盆のように使えて重宝します」。
Tips4
グラスは安定性の良いものを選ぶ
オードブルをテーブルに配したら、多美保さんはロゼシャンパンをゲストのグラスに注ぎます。
普段、お招きの日のシャンパンには、華やいだ気分を演出してくれる背の高いフルートグラスなどを愛用していますが、今日はあえて脚のないグラスにしました。
「鍋の時には、おのおのが手をのばしますから、倒れにくい安定性のあるものを選んだほうがよいでしょう」。ゲストをはらはらさせないという、配慮です。