切った食材は京都の職人にオーダーメイドした金網にのせて、テーブルへ。どことなく和を感じさせる唐花模様のクロスはフランスのテーブルリネンブランド「ボーヴィレ」で見つけたもの。テーブルプロテクターは「アクセルジャパン」で取り扱っている。味わいのある土鍋は、アートディレクターの故・渡辺かをる氏によるデザイン。20年来使い続けている愛用品。Tips5
テーブルクロスは汚れが目立たない濃い色を選ぶ
「鍋料理は、どうしても汁が飛んだり落ちたりしがちです。汚れが目立たない濃い色のテーブルクロスにしたほうが、お客さまに余計な気を遣わせないですみます。また、私は普段も使っているのですが、アンダークロスとしてテーブルプロテクターがあると鍋の時には特に安心ですね」。
深い色合いのコットン製クロスの下には、190℃まで耐熱性のあるテーブルプロテクターを敷いています。加えて、カセットコンロを覆う専用の木製カバーも欠かせないアイテム。「マリアージュフレール」で見つけたフランス製のポットを出汁入れとして使い、コーディネートにシルバーの輝きを加えました。
「粗みじん切りの蓮根や生姜がたっぷり入った鶏の丸は食感がよく、食欲をそそります。後藤先生のレシピにはありませんが、最後の締めに乾麺のラーメンを入れていただきます」と、多美保さん。体をあたためる滋味を囲むテーブルには、この上ない和やかな空気が広がっています。
横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。
『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』 2019年10月2日発売!
『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。